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話題の育児書を読んでみた!子育てブックレビュー

現役開成高生が書いた"子ども目線"の中学受験勉強術!偏差値40台からほぼ塾なしで合格した「おうち遊び勉強法」とは?

現役開成高生が書いた"子ども目線"の中学受験勉強術!偏差値40台からほぼ塾なしで合格した「おうち遊び勉強法」とは?
現役高校生が執筆したことで話題の子育て本。『偏差値40台から開成合格! 自ら学ぶ子に育つ おうち遊び勉強法』(ぎん太著・講談社刊)のブックレビューです。
目次

こんにちは!3人育児に奮闘中のママライター、タキザワです。
突然ですが、「中学受験」と聞くとどんなイメージが湧きますか?賢い子がやるもの?塾代や入学費用などお金がかかりそう?

筆者は学生時代、進学塾でアルバイトの講師として中学受験をする生徒を教えていたことがあるのですが、やはり同じようなイメージを持っていました。偏差値や志望校によって差はあれど、「塾に通い詰めて、勉強しないと合格できない」と思っていたのです。

しかし今回読んだ『偏差値40台から開成合格! 自ら学ぶ子に育つ おうち遊び勉強法』の著者、ぎん太さんはほぼ塾に通わず自宅学習だけで、東大合格者数1位を誇る東京の名門進学校、開成中学校に合格したというのだから驚き!

一体どんな勉強をしていたのか?その鍵はぎん太さんのお母さんが行ってきた「おうち遊び」にありました。現役高校生が実体験をマンガで綴った話題の子育て本のレビューです!

※本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

遊びを学びに変える!「普通」のお母さんが実践した「魔法のメソッド」

現役高校生が執筆したことで話題の本書。「塾に行かずに開成に合格できて、かつ本まで出版するなんて、どれだけすごいの!?」とただただ驚いたのですが、筆者のぎん太さんは自分のことを「賢さ控えめ」だと言い(小学校3年生で受けた入塾模試の結果は、偏差値40台だったそう)、両親も「エリートでもなくお金持ちでもない、ましてや教育の専門家でもない、ごく普通の人」だと語っています。

ただぎん太さんのお母さんが普通と違ったのは、日常の至るところに学びを入れ込み、子どもたちの好奇心を学びにつなげるのが天才的に上手だったこと。

家中に地図を貼って旅行ごっこをしたり、「おもしろい歌だから、お風呂で聞こう!」とお風呂で九九や日本地理などの勉強に役立つ歌を流したり。
語彙が増えるようアレンジを効かせたしりとりや、読解力がアップするアドリブ入りの読み聞かせなど、子どもたちが「楽しく」「自然に覚えられる」工夫が家中に散りばめられていたのです。

そんな環境で育ったぎん太さんがいざ本格的に勉強を始めると、楽しくて成績はうなぎ登り!本書ではこの「おうち遊び勉強法」を、思わずふふっと笑ってしまうマンガで紹介しています。

母は「ほめプロ」。勉強ができるってカッコいい!

ぎん太さんを含め、男の子3人を育てるぎん太家のお母さんの子育てのモットーは「死なせない」と「毎日楽しく」。

不注意なことが多く、周りに迷惑をかけがちなタイプだったというぎん太さん。そんなぎん太さんを見て、お母さんは「この子が快適に生きられるように、私の知識と経験をすべてこの子に伝えよう」と決心しました。

とはいえお母さん自身、勉強が好きなタイプではなかったという自覚から、「時間をかけず、苦しまず、忘れない」かつ「自分がこう教えてほしかった」方法を実践したんだそう!そしてとにかく「勉強ができるってカッコいい!」と言って、自分が一緒に勉強を楽しんでいる姿を見せ続けました。

筆者もつい勉強を渋る年長の息子に対して、「勉強しておかないと小学校に行ったとき、困るよ!」と怒ってしまうのですが、これって勉強に対してマイナスなイメージしか与えていないんですよね…。子どもは「勉強しないと後々困る」や「やっておくと得」と言われても、いまいち理解できません。それよりも「カッコいい!」の方が断然惹かれます。さらに一番近くにいるママ・パパが楽しそうに勉強していたら、子どもは自然に興味が引かれるといいます。

ぎん太さんのお母さんは子どもたちが勉強しているとき、できるだけそばにいるようにして、とにかくほめていたそう。たとえ答えが違っても、「問題文、声に出して読めたね!がんばったね!」「問題2回読んだらできたじゃん!がんばったらできるようになるんだね!」など、「やってよかった」と思える言葉が勉強に対するモチベーションを支え続けてくれたとぎん太さんは言います。

その中でもぎん太さんがもっともやる気が出たというのが、「びっくりする」ほめ方。「え!こんなことできるの!?すごい!!」と言われると、「もっと驚かせたい」という気持ちになるんだとか。「ほめる」ことがいいことなのはよく言われていることですが、やはり「ほめ」のエネルギーってすごいんですね…!!

他にはない「子どもの視点」からの子育て本がおもしろすぎる!

数ある子育て本の中でも、今までなかった「子ども側の視点」から描かれた本書。もちろん個人によって違いますが、「子どもは実際にこういう風に感じている」ということが如実にわかり、驚きと発見に満ちた1冊でした!

ぎん太家の「おうち遊び勉強法」はお金をかけず、すぐに家でできるものばかりですが、これらをずっと継続してされてきたお母さんの努力に感服させられます…!その結果が今のぎん太さんなのだと考えると、ありきたりな言葉になってしまうのですが、本当に「すごい」としか言いようがありません。

「おうち遊び勉強法」のほか、ぎん太さんおすすめの絵本、知育玩具などの紹介や、元開成学園校長で東京大学名誉教授である柳沢幸雄さんとの対談など、ボリューム満点の1冊。なにより「おうち遊び」を巡るぎん太家のやり取りがおもしろくて、ぐいぐい読めてしまいます。

いつからでも遅くない、すぐに始められる「おうち遊び勉強法」。わが家も今夜の読み聞かせから始めてみたいと思います!

『偏差値40台から開成合格! 自ら学ぶ子に育つ おうち遊び勉強法』
著者:ぎん太
発行:講談社
定価:単行本(ソフトカバー)1,540円(税込)/Kindle版(電子書籍)1,265円(税込)
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【わたし的評価】
満足度   ★★★★★
実践度   ★★★★☆
読みやすさ ★★★★☆
わかりやすさ★★★★★

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執筆者

ライター タキザワミユキ

何にでも興味津々なやんちゃな3兄妹を育てるママライター。留学・語学学校での勤務経験を活かし、さまざまなテーマで執筆しています。子供たちの笑顔が毎日の癒し!子供の成長はあっという間だなと実感する日々です。

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