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「子育て軸」をもって子育てをもっとラクに!

【子育てに関する9つの問い】あなた自身の「子育て軸」を今すぐチェック!親が子どもの人生を背負いすぎないために

【子育てに関する9つの問い】あなた自身の「子育て軸」を今すぐチェック!親が子どもの人生を背負いすぎないために
【教育の専門家が解説】岡山大学の中山芳一先生による、子どもを育てる上でぶれない信念=「子育て軸」の連載です。今回は、親が子育てやわが子の人生についてどのような考えを持っているのか、客観的に振り返ってみましょう。
目次

「子育て軸(子育て診断)」の連載も中盤に入りました。

前回は親としての価値観が表れる3つの軸について解説しました。
【子育て診断・こんなときどうする?】何を重視して子どもに接しているか親の価値観が丸わかり!

引き続き、みなさんがいろんな子育ての場面で、それぞれにお持ちの”子育て軸”を使いこなしていけるようなお手伝いができればと思います。

あなたはどう育てられた?わが子にどんな人生を過ごしてほしい?

今回はまず以下の9つの問いに答える中で、ご自身のことを少し振り返ってみてください。

【Q1】あなたは、ご自身の子ども時代について全体的に満足していますか?
□満足している  □どちらともいえない  □満足していない

【Q2】あなたの保護者の方の子育ては、あなたにとって十分な子育てになっていましたか?
□十分だった  □どちらともいえない  □十分ではなかった

【Q3】あなたは、どちらかといえばほめて育てられましたか?それとも叱って育てられましたか?
□ほめて育てられた  □どちらともいえない  □叱って育てられた

【Q4】あなたは、わが子にもあなたのような人生を過ごしてほしいと思いますか?
□思う  □どちらともいえない  □思わない

【Q5】あなたは、わが子にどんな人生を過ごしてほしいですか?あえてどれか一つを選んでください。
□華やかな人生  □ごく普通の人生  □過酷な人生  □特にない  □そのほか

【Q6】あなたは、わが子にどんなメンタルを持ってほしいですか?あえてどれか一つを選んでください。
□我慢や粘り強さ  □意欲や挑戦心  □優しさや協調性  □特にない  □そのほか

【Q7】あなたは、子育てに関する新しい情報を入手した後で、その子育て情報をどうしますか?
□すぐに取り組む  □取り組むかどうかを吟味する  □まったく取り組まない  □そのほか

【Q8】あなたは、あなたの子育てと周囲の子育てとが違っているときに不安を感じますか?
□不安を感じる  □どちらともいえない  □不安を感じない

【Q9】あなたは、あなたの子育てによってどれぐらいわが子を変えられると思いますか?
□かなり変えられる  □まあまあ変えられる  □あまり変えられない  □ほとんど変えられない

Q1~3は、みなさんご自身が保護者の方から育てられた時のことを、Q4~6は、みなさんがお子さんに抱いている願望や期待などを、Q7~9は、みなさんの子育てに対する考え方などについて振り返っていただきました。

このように3項目ずつに振り返っていただきたい内容を変えてみました。回答によって、あなたの子育てやわが子の人生についての考え方が見えてきますね。

ちなみに、私自身は 自分の子ども時代に満足してはいますが(Q1)、両親の子育てが十分だったかといえば「どちらともいえない」ですし(Q2)、ほめられたことより叱られたことの方が印象に残っているかもしれません(Q3)。

また、3人のわが子たちに対して、私とは違うそれぞれの人生を過ごしてもらいたいので(Q4)、華やかでも普通でも過酷な人生でも、どんな人生でもお好きにどうぞ…という感じです(Q5)。でも、人に対する優しさだけは何よりも持っていてほしいと思います(Q6)。

そして、私たち夫婦の子育ての考え方は、新しい子育て情報は夫婦間で吟味しますし(Q7)、その結果周囲と子育てが違うことは当たり前だと思っています(Q8)。

なお、私たちの子育てによってまあまあ子どもを変えられるかもしれませんが、できればあまり変えられないぐらい自立してほしいなと思っています(Q9)。

こんな感じです。みなさんは、いかがでしたか?

客観的に振り返ることで、自分の"子育て軸"が見えてくる

先ほどから「振り返ってみてください」という言葉を使ってきましたが、振り返ることで私たちは自分のことを客観的に見ることができます。

つまり、今回の9つの問いは、みなさんの子育てをみなさんご自身で客観的に見られるためのきっかけを作ったことになります。そして、このように振り返っていくと、みなさんがそれぞれにお持ちの子育て軸がどんな子育て軸なのか、どんどん鮮明になってきませんか?

例えば、わが子にいろいろと押しつけがちになってしまうのは、自分の子ども時代を満足できなかったために、わが子にはそうなってほしくないから…という思いが強くなり過ぎたからかもしれません。

また、自分の子ども時代を満足しているからこそ、わが子にも自分と同じような子ども時代を過ごしてほしいと思い、ついついわが子を誘導してしまうこともあるでしょう。

また、ほめて育てられてきた方はお子さんをほめてあげ、叱って育てられてきた方はついつい叱りがちになってしまいます。逆に、子ども時代に叱られてきたから、自分はそういう子育てをしないように気をつける方もいらっしゃるでしょう。

子育てに限りせんが、私たちは生きていく過程の中で、大切にしたい価値観や気をつけていきたい教訓を見つけていきます。ただ、その価値観や教訓は当たり前のように染みついているから、意外と気づきにくいんですよね。

だからこそ、今回のようにときどき振り返ってみることをおススメします。そうすると、みなさんがお持ちの「子育て軸」をはっきりさせられることでしょう。

子どもは自ら価値観や教訓を見出していくべき。親は背負いすぎなくて大丈夫

最後に、先ほどの問の中から一つだけ言及させてください。それは、Q9についてです。

お子さんにとって最も重要なのは、保護者という存在であることは間違いありません。そして、私たちもそうでしたが、プラスであれマイナスであれ、自分の保護者の子育てから影響を与えられてきました。
従って、私たちはわが子のために自分の子育てをベストなものにしようと心を砕くわけです。

そのため、Q8のように子育てに不安感を抱くことも少なくはありません。そして、ここが子育ての大きな落とし穴になりかねないのです。

私は、ベストな子育てを目指すのはよいのですが、そのために親が「背負いすぎ」になることを心配しています

もちろん、お子さんを放ったらかしにしましょうと言っているのではありません。
しかし、実は多くの場合私たちは、保護者の子育ての通りに育ってきたわけではないのです。私たちは、保護者の子育てから学び、その学びを通じて価値観や教訓へと自分なりに変えてきたはずなのです。
つまり、私たちがそうだったように、子どもたちも私たちの子育て通りに育つのではなく、私たちの子育てから勝手に学んで自分の価値観や教訓を見出していってくれることでしょう。

わが子がそうなってくれることを、私たちは「自立」と呼んだり、「主体性」と呼んだりしてきたのです。そう思うことで、くれぐれも「背負いすぎ」にだけはならないようにしてくださいね!

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執筆者

岡山大学准教授 中山 芳一

1976年岡山県生まれ。岡山大学 全学教育・学生支援機構准教授。専門は教育方法学。大学生のためのキャリア教育に取り組むとともに、幼児から小中高学生の各世代の子どもたちが非認知的能力やメタ認知能力を向上できるように尽力している。9年間没頭した学童保育現場での実践経験から、「実践ありき」の研究をモットーにしている。『家庭、学校、職場で生かせる!自分と相手の非認知能力を伸ばすコツ』『学力テストで測れない非認知能力が子どもを伸ばす』(ともに東京書籍)ほか著書多数。最新刊は監修をつとめた『非認知能力を伸ばすおうちモンテッソーリ77のメニュー』(東京書籍)。

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