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原坂さん教えて!おやこのお悩み相談室

「いい加減、片付けて!」のイライラと決別したい…!子どもが進んで片付けする方法って?

「いい加減、片付けて!」のイライラと決別したい…!子どもが進んで片付けする方法って?
ママやパパからの子育ての悩みに、こどもコンサルタントの原坂一郎さんが答える連載。今回のテーマはおもちゃのお片付けについて。どうすればお片付けできる子になるのか、効果的な声かけやお片付けを楽しんで取り組む方法などを教えていただきました。
目次

おやこのお悩みvol.2
子どもがおもちゃを片づけず、部屋が無限に散らかってストレスです

子どもが自分で遊んだおもちゃをちっとも片付けません。
「ちょっと待って」「まだ遊んでる」などとなかなか取り掛かれなかったり、適当にパパっとやって、また遊び始めたり…
片付けないで新しいおもちゃを出すので、どんどん散らかってしまいます。何度言っても片付けないので、結局親が片付けることに。
どうしたら自分で片付けるようになるのでしょうか。

子どもは散らかったままでも何も困らない

「さあ、お片付けよ」と言って、「はーい」と素直に片付け始める子どもは"まれ"です。
たいていは、「いや~」「まだ遊ぶ」などの言葉が返ってきて、中にはその声がまったく届いていないような子どもも!

どうやらお片付けというのは、子どもにとって、面倒この上なく、ただ遊びを中断されるだけの、イヤ~な作業なのです。

片付けというものが面倒なのは、大人も同じですよね。どうして大人は、イヤでも片付けるのかと言うと、その理由はおそらく次の3つではないでしょうか。

  1. 次の作業がやりにくくなるから
  2. 散らかっているのは見栄えが悪いから
  3. 片付けるのは当たり前だから

でも子どもは、そのどれも感じません。
散らかったままでも何も困らないし、そのままで食事をしたり、その横で寝たりすることも平気。

「片付けるのは当たり前」なんて思うのも大人だけ、子どもは全く思わないのです。
でも、片付けることはマナーとしても大切ですよね。ではどうすれば身につくのでしょうか?

マイナスイメージのお片付けに「快」の気持ちを

まずは「片付け」に対するイメージをよくしていくことから始めましょう。

片付けをする際、子どもはとかく否定言葉を聞くことになりやすいものです。 「片付けないならもう買わないよ」「捨てようかな」など脅しのような言葉から、やっと片づけたのに「言われなくても片付けなさい」などと、片付けても叱られることがあります。
これでは「片付け」というものにマイナスイメージが募るだけで、ますます片付けが嫌いになってしまいます。

逆に、片付けるときに何らかの「快」の気持ちがやってくると、片付けに対してよいイメージがつき、「ヤル気」が起こってきます。
片付ける際に、子どもに「快」の気持ちがやってくる方法をいくつかご紹介しましょう。

1.片付けたときにその都度ほめる

大人でも子どもでも、ほめられるとうれしく、がんばろうとする気が出てきます。
ひとつでも片付けた、叱られたけどちゃんと片付けたなど、とにかく片付けたときは、その都度ほめるようにしましょう。

ほめると言っても、「はい、ちゃんと片付けられたね」の一言でいいのです。
「片付けるとちゃんと認めてもらえる」ということがわかれば、その意欲も変わってきます。
「やって当たり前」のことでも、その行動を定着させたいときは、「できたときにほめる」ようにすることがポイントです。

2.片付けをゲームのようにする

苦手なお片付けも、ゲームのようにすると子どもはがぜん張り切って片付け始めます。

お片付け競争

いきなりでもいいので、「お母さんは10個、〇〇ちゃんは5個。どっちが早いかな?お片付け競争、よ~いドン!」と言って、「1個2個」と片付け始めると、子どもも競うように片付け始めるから不思議です。
わざと負け、いかにも悔しそうな顔をするのがポイントです。
私の経験では、数えるのが楽しくて、最後まで片付けた子もいますよ。

探し物クイズ

1つでも片付け始めたとき、もしくはまだ残っているときに効果があるのが、探し物クイズ。
ママやパパは、両手を望遠鏡のようにしてのぞき込み、「あっ!ピアノのそばに、○○を発見」「あっ、あそこにクマさんのお人形が落ちています」などと言い、その言葉をヒントにして子どもが探す、というルールに。見つけたときのうれしさでどんどん片付けていきます。「あっ、あそこにまだ○○があります」などと、実況中継風に言うと楽しさが増しますよ。

事前に号令を出す

片付けの号令は、園でも家庭でも、大人の都合やタイミングで出すことが多いものです。
子どもは、いつも遊びのいいところで、突然「お片付け」の号令が下りてきます。

大人でも、たとえばカラオケで皆で歌っている時に突然戸が開いて「時間です」と言われたなら、子どものように「え~!」となってしまいますよね。
そうならないよう、お店側は少し前に、「あと〇分です」と告げるようにしています。すると客も心の準備ができ、スムーズにエンディングにかかれる、というわけです。

子どもの片付けも、片付ける少し前に「もうすぐお片付けよ」などと予告しておいてから、号令を出すと、片付ける心づもりができ、突然言ったときとは違う反応が返ってきますよ。


以上のことは、子どもが2~3歳の頃から効果のある方法です。

0~1歳のうちは、「な~いない」と言って、子どもの目の前におもちゃ箱を差し出し、その中へ入れたらOK、くらいの気持ちで。
この時期は「片付けとは元にあったところへ戻すこと」ということを伝えることが大切で、そういう連続が次につながっていきます。

子どもは親の片づけ方をよく見ている

子どもは親の片付ける様子を見て、片付け方を学んでいきます。
子どもが小学校に行くまでは、お片付けは、親子一緒に行なうことをおすすめします。

例えば本なら、片手で本棚の本を押さえてすき間を作ってそこに入れる、とか、おもちゃは放って箱に入れるのではなくそうっと優しく入れる、など、子どもは見ていないようで見ているので、その通りのことをとします。

他のしつけと同じく、片付けも、普段の親の在り方というものもが大きく影響するのです。

50年前の育児雑誌の中のQ&Aコーナーの中に、「子どもがおもちゃを片付けず困っています」というお母さんの悩みが載っていました。
子どものお片付けは、お母さんにとっては永遠のテーマなのかもしれませんね。

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執筆者

こどもコンサルタント 原坂 一郎

1956年、神戸市生まれ。関西大学社会学部卒業。神戸市内で23年間6か所の保育所勤務を経て、2004年「こどもコンサルタント」に。笑いと笑顔をキーワードに、子どもおよび子育てに関するさまざまな研究・執筆・講演を全国で展開。『読むだけで子育てがうんと楽しくなる本』(春陽堂)、『男の子のしつけに悩んだら読む本』(すばる舎)ほか著書多数。 Facebook:@IchiroHarasaka
http://harasaka.com/

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