【保育士が解説】慣らし保育の期間はいつからいつまで?延長になるケースや仕事復帰のタイミングを解説!

【保育士が解説】慣らし保育の期間はいつからいつまで?延長になるケースや仕事復帰のタイミングを解説!
保育園への入園も決まり、いよいよ仕事復帰。保育園生活の最初のステップである、慣らし保育が始まります。慣らし保育とは、新しい環境に慣れるために保育時間を少しずつ伸ばしていく準備期間。0歳児・1歳児・2歳児以降の慣らし保育の基本的なスケジュールはもちろん、育休からの仕事復帰のタイミングまで、保育士ライターが解説します!
目次

子どもにとって、初めての集団生活である保育園。新しい環境に慣れることにも、練習が必要です。最初は短時間から始め、少しずつ保育時間を長くしていく慣らし保育には、ママやパパのスケジュールにも計画性が大切。

おやこで気持ちよく新生活をスタートできるよう、慣らし保育の基本的な期間や進め方について保育士ライターのKarinが解説します。

慣らし保育とは?期間はどのぐらい?


入園初日からいきなり1日預けるのは、子どもにとって大きなストレスとなり大変危険です。ママやパパとの別れ、新しい環境、初めての給食。最初は短時間から少しずつ引きのばし、園生活に徐々に慣れるようにしていくことが慣らし保育の目的です。

保育園や子どもの様子によって期間はさまざまですが、2週間程度が一般的。長い場合は、1ヶ月に渡ることもあります。

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年齢別・慣らし保育のスケジュール

同じ「新入園児」でも、月齢やクラスによって慣らし保育の進め方は異なります。ここでは、年齢別に一般的な慣らし保育のスケジュールを紹介します。子どもの様子や園によってスケジュールは変わってくるので、あくまでイメージとして参考にしてくださいね。

0歳児の慣らし保育中のスケジュール

初日:おやこ別室で1時間程度過ごす
2日〜3日:2~3時間程度過ごし環境に慣れる
1週目:午前中を過ごし、給食にも挑戦
2週目:朝も早めて補食を食べ、降園も午睡後まで遅める

1歳児の慣らし保育中のスケジュール

初日:1時間程度過ごし、環境に慣れる
2日〜3日:2~3時間程度過ごし、順調なら給食まで食べる
1週目:朝の補食や午睡にも挑戦する
2週目:午睡後も過ごし、本来の降園時間まで近付ける

2歳児以降の慣らし保育中のスケジュール

初日:2~3時間程度過ごし、環境に慣れる
2~3日:午前中を過ごしてクラスの活動に参加してみて、給食もいっしょに食べる
1週間:午睡を始め、本来の降園時間まで近づける

慣らし保育が延長になるケース

慣らし保育の目的は、その名の通り園生活に慣れること。無理なく園生活をスタートできるようにするためには、子どもの様子を見て必要に応じて、慣らし保育のスケジュールを柔軟に変更することが大切です。

場合によっては、期間そのものが延長になることも。延長となる、よくあるケースを3つ紹介します。

泣き続けて哺乳や水分が摂れない


0・1歳児に多い、泣き続けて水分が摂れないという状態。慣れるためには多少泣いていても頑張って乗り切れるようにすることが大切ですが、飲食ができないようであれば話は別。保育園での健康維持を保障するために、水分補給は最低限クリアしたい部分です。

緊張などから食事が摂れない

こちらも水分と同様に健康にかかわる部分なので、慣らし保育を進めることはできません。泣いて食べられないことはもちろん、緊張によって難しい場合も。

また、提供される食材の形状が、子どもによっては咀嚼困難なケースもあります。離乳食の段階を相談したり、刻み食での提供を検討することも。

睡眠が取れない

健康を維持する基本は、よく食べよく寝ること。睡眠が取れることも園生活において大切なことです。はじめは泣いて眠れないこともよくありますが、環境や保育士に少しずつ慣れていくことで、少しずつ安心して眠れるようになっていきます。

慣らし保育中の仕事復帰はどうする?

慣らし保育は、数時間から始まります。子どもの様子によっては、予定していたお迎え時間よりも早く、突然呼び出し連絡が来ることも。なかなかスケジュールが読めない期間を乗り切るコツをご紹介します。

育休中に慣らし保育を行う

育休中に、慣らし保育を行うことは可能です。厚生労働省の「育児休業期間終了時における保育所入所の弾力的取扱いについて」という資料でも、慣らし保育期間を見越した育休中の入園が認められています。

ただし、育休の取得期間は「子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで」と定められている点に注意しましょう。また、育休中に慣らし保育をして入園した場合、1歳未満である期間はそのまま給付金も受け取ることができます。

3月中に慣らし保育を行う

4月からの開始が一般的である慣らし保育も、仕事復帰のタイミングによっては、育休中である3月から始めたいケースもありますよね。保育園としては、在園児の保育もあるため3月からの慣らし保育は厳しいことが多いのが現実…。

慣らし保育に代わる経験として、園庭開放や保育園で開催されている地域の子ども向けの催しに参加することがおすすめです。保育園の環境に少しでも慣れておくことが、慣らし保育期間を短縮するコツです。

頼れる人を探す

慣らし保育と仕事復帰が重なってしまう場合、協力してもらえる方にお迎えをお願いする方法も。祖父母、ベビーシッターやファミリーサポートなど、意外に手段は多くあります。ただし、子どもの健康を考えるとママやパパ自身のお迎えがあくまでも理想的です。

慣らし保育は、いきなり慣れない環境に身を置くストレスを少しでも軽減させるために行っているもの。頑張って新しい場所で過ごしてきた後に、さらに慣れない人のお迎えでは子どもの気持ちも休まりません。たとえ協力を仰いだとしても、早めにおやこが再会できるようにしていきたいですね。

慣らし保育に向けて準備すること

慣らし保育に向けて、家庭でできる準備もあります。子どもも、ママ・パパも、スムーズに新生活を迎えられるようにいくつかのコツをご紹介します。

生活リズムを整える

新生活の基本は生活リズム!登園時間から逆算して、朝の支度、朝食、起床時間、就寝時間、夜の過ごし方など、無理のないスケジュールを計算しましょう。

心身ともに健康的に過ごし、気持ちよくおうちを出発できることも園生活において大切なことです。園生活の具体的なスケジュールが事前に分かっていれば、それに合わせて食事時間やお昼寝の時間を設定してもいいですね。

仰向けや横向きで寝る練習をする

慣らし保育中にも多いとされる、乳幼児突然死症候群。いまだ原因やメカニズムは明らかになっていませんが、睡眠時のうつぶせ寝が要因の一つとされています。
これをもとに保育園ではお昼寝の際に呼吸のチェックを数分おきに行うのですが、うつぶせになる子どもはそのたびに仰向けに返されます。

うつぶせ寝が習慣となっている子どもは保育園で何度も返されることとなり、必然的に浅い睡眠しか取れません。たくさん遊んでぐっすり眠る園生活のリズムをはやく整えるためにも、寝姿勢の練習も大切です。

職場や周囲の人と連携を取る

思い通りに進まないのが慣らし保育。うまくいかないことや大変なことが続くとき、周囲の理解を得ておくことは何より大切です。新生活が始まったばかりの時期は、子どももママ・パパも体調を崩しやすいものです。

周囲の人に頼ったり、職場には事情を知らせておくことが大切。保育時間が流動的であることや、体調不良などによる呼び出しの可能性もあることを伝えておきましょう。

家での時間を大切にする

ママやパパの仕事がスタートすれば、はじめは慌ただしい日々になるでしょう。家庭でゆっくりおやこの時間を過ごせるのもあとわずか。入園や仕事復帰を前に準備を進めていると、ついつい忘れがちなことです。

たくさんのスキンシップや、愛情たっぷりなコミュニケーションを通して、子どもは自分への自信や愛情・尊厳を持てるようになります。温かい気持ちをたくさん経験することで新しい世界にも自信を持って飛び込めるように、背中をそっと押してあげましょう。

***

仕事復帰との兼ね合いも考えると、スケジュールや期間をはっきりと知りたくなる慣らし保育。しかし、子どもが無理なく園生活に慣れることが第一の目的なので、自然と不確定要素の多い期間となってしまいます。

余裕を持ったスケジュール調整で、子どももママ・パパも、笑顔で慣らし保育期間を乗り切れるようにしましょう。

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執筆者

ライター・保育士 Akari

0・1歳の子どもたちと笑い合い、3・4・5歳の子どもたちと語り合ってきた保育士経験を持つWebライター。おやこ生活に役立つ記事を発信していきたいと思います。コスメライターの資格取得を機に執筆を始めたので、美容Webサイトを中心に執筆中。

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