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「子育て軸」をもって子育てをもっとラクに!

【子育て診断part2】こんなとき子どもを止めるVS止めない?ズバリ、あなたの判断をチェック!

【子育て診断part2】こんなとき子どもを止めるVS止めない?ズバリ、あなたの判断をチェック!
【教育専門家が解説】子どもとかかわる際に、持っていたいのが親としてのぶれない信念。そのぶれない子育ての信念について考える、教育方法学の専門家・岡山大学の中山芳一先生による「子育て軸」の連載第2回目。子育て軸を明確にすることで子育てにもっと自信が持てるように!
目次

さて、前回の記事「【子育て診断でわかる】あなたはどんな親タイプ?子どもにどうかかわっている?」では「子育て軸」なるものをみなさんにご紹介しました。

この子育て軸について、さらに深掘りしていきましょう。

こんなシーンであなたは子どもを止める?止めない?

ということで、さっそくですがみなさんにお聞きします!

こんなときあなたはどうしますか?

Q1:わが子が地面でバタバタしているカマキリに砂をかけ続けているとします。
まずは止めますか? そのまま止めませんか?

Q2:わが子が以前から大切にしていたぬいぐるみの手をもぎ取ろうとしています。
まずは止めますか? そのまま止めませんか?

Q3:わが子がお茶碗の中にご飯とみそ汁とおかずを入れて混ぜています。
まずは止めますか? そのまま止めませんか?

いかがでしょう?前回に引き続き、「3~6歳の子どもあるある」!
しかも、今回は「まずは止めるか?そのまま止めないか?」の二択です。

ちなみに、「まずはいったん止めてわが子へ理由を聞いてみるかな…」という方もいらっしゃることでしょう。この場合は、理由次第ではその後「止めない」を選択することもあり得ますが、いったん止めているので「まずは止める」を選んでください。

その選択をした理由を説明してください!

そして、今回もいずれかの選択が必ずしも正解になるわけではありません。また、今回は子育てタイプに分かれるわけでもありません。大切なのは《どうして》その選択をしたのか、その理由をみなさんが説明できるかどうかなのです。

Q1は、カマキリに砂をかけ続けていますね。この場合、みなさんの中には「カマキリならよい」と判断する方もいらっしゃるかもしれません。もし、カマキリではなく犬や猫ならきっと多くの方々が止めに入るでしょう。

もちろん、カマキリであっても犬や猫であっても、すべての生き物を大切にしたい方は、迷わず止めに入っていますよね。

また、個人的には止めたいんだけど、子どもが成長する上で、虫などに残酷なことをしてしまうのも必要な体験の一つだから…という理由で止めない方もいらっしゃるかもしれません。

Q2は、以前から大切にしていたぬいぐるみというのがひっかかりますよね。以前から大切にしていたのに、そんな大切なものを壊そうとしているわが子の行動を止めたいと思われる方はきっとたくさんいらっしゃるでしょう。

しかし、そこには何らかの理由があるのかもしれません。
単にイライラしていたから?
新しいぬいぐるみがほしかったから?
ぬいぐるみの手がほころび始めていたから?
または、ぬいぐるみの中身を見たかったから?

いろんな理由が考えられる中で、しばらくは止めることなく様子を見てみようと判断する方もいらっしゃるかもしれません。

Q3は、なんといってもわが子がご飯とみそ汁とおかずを食べ物として扱っているのか、食べ物ではなく遊び道具として扱っているのかによって判断が変わってきそうです。

「まぜごはん」として混ぜて食べようとしているのなら、止めることなく見守るかもしれません。一方、明らかに粘土遊びのようにしているだけでしたら、「食べ物を粗末にするものではありません」とストップをかけるのではないでしょうか。

いかがですか?
もう何が正解なんだかわからなくなってしまいますよね。

こうした子育ての一場面でさえよくわからなくなってしまうわけですから、子育て全般に正解なんてない(またはいっぱいある)…といわれるのもうなずけます。

親の中にはいろいろな軸があり、子育ての判断を迷わせる

さあ!だからこそ、みなさんそれぞれの子育て軸の出番です。みなさんが子育て軸を持つことは、正解のない場面場面でわが子とかかわるための判断基準を持つことを意味しています。

例えば、Q1では【生き物を大切にしてほしい軸】があれば、カマキリに砂をかけるのを止めることでしょう。Q2では【持ち物を大切にしてほしい軸】があれば、ぬいぐるみの手をもぎ取ることも止めたでしょう。Q3では【食べ物を大切にしてほしい軸】によって、食べ物を使って遊ばないように止めていたでしょう。

【生き物・持ち物・食べ物を大切にしてほしい軸】が、みなさんの中で重要な子育て軸になっていればなっているほど、迷わずわが子の行動を止めることができるのです。ところが、そんなに簡単にはいかないんですよね…。私たちの中には子育て軸が一つではない場合が当たり前のようにあるからです。

例えば、【やりたいようにやらせてあげたい軸】や【興味や好奇心を育てたい軸】、【まずは見守ってあげたい軸】などなど、これらの軸が重要な子育て軸になると、先ほどとはまったくちがう判断ができてしまいそうです。

このように、私たちの中にはまだまだいろんな軸があって、それぞれの軸が引っ張り合ったり、ぶつかり合ったりするから、判断に迷うし、あとで後悔もしてしまうんですよね。いっそのこと、どこかの学者さんや子育て経験者さんの言う通りにしたら楽なのに…って思いませんか?

でも、ちょっと待ってくださいね。そもそもみなさんの「子育て軸」ってどんな軸がありそうですか?
こう聞かれたとき、「私の子育て軸はね…」とスムーズに出る人の方が少ないような気がします。

そこで、まずみなさんが、どんな子育て軸を持っているのかを明らかにしてみましょう。その上で、いま、どの軸とどの軸がみなさんの中で引っ張り合っているのかをはっきりさせてみませんか?

実は、そうすることが一番みなさんの子育てを楽にしてくれるかもしれません!ということで、次回は、いよいよ"みなさんそれぞれの子育て軸"に迫っていきます!お楽しみに!!

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執筆者

岡山大学准教授 中山 芳一

1976年岡山県生まれ。岡山大学 全学教育・学生支援機構准教授。専門は教育方法学。大学生のためのキャリア教育に取り組むとともに、幼児から小中高学生の各世代の子どもたちが非認知的能力やメタ認知能力を向上できるように尽力している。9年間没頭した学童保育現場での実践経験から、「実践ありき」の研究をモットーにしている。『家庭、学校、職場で生かせる!自分と相手の非認知能力を伸ばすコツ』『学力テストで測れない非認知能力が子どもを伸ばす』(ともに東京書籍)ほか著書多数。最新刊は監修をつとめた『非認知能力を伸ばすおうちモンテッソーリ77のメニュー』(東京書籍)。

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