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話題の育児書を読んでみた!子育てブックレビュー

【ベストセラー】何度言っても聞かないわが子には"言い換え"を!子育てがぐっと楽になる「声かけ変換」とは

【ベストセラー】何度言っても聞かないわが子には"言い換え"を!子育てがぐっと楽になる「声かけ変換」とは
子育てのコツやアイデアを発信している「楽々かあさん」こと大場美鈴さんの著書『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる!声かけ変換』(あさ出版)は声かけ本ジャンルで売上1位のベストセラー!子育て中ライターの河瀬さんが読んでみたブックレビューです。 ※本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。
目次

Amazonの売れ筋ランキング「児童心理本」ジャンルで1位(2021年8月時点)の『楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』(あさ出版)。

声かけ変換って何?多くのママ・パパに支持される理由を知りたい!と4歳と2歳の姉妹を育児中のライター河瀬が読んでみました。

言いがちな言葉を子どもに伝わる声かけに変換!

この本の著者である大場美鈴さんは3兄妹の母。
ご自身が子育てに試行錯誤しながら、わが子にかける声かけのコツを発信しています。

だからこそ、この本にある声かけ例はどれも子育て中の家庭に「よくある」シーンのものばかり。そして「言いがち」な声かけを、子どもに「伝わる」声かけに変換!

「○○しちゃダメ!」→「○○しよう」
「ちょっと待って」→「あと○分待ってね」
「うるさい!」→「声を『これくらい』にしてくれる?」
「危ない!」→「止まって!」
などなど…

しょっちゅう子どもたちに叫んでいる言葉がズラリ!
今までは、何度言っても聞かないから「何度も」「大声で」「怒りながら」言う…という状態で「言い換える」という発想がなかったわたしには目からウロコ!

166の声かけ変換例には、「元の言い方だと、なぜ子どもに伝わらないのか」「伝わるためにどう見方を変えるか」という解説が一つひとつ丁寧にあります。

この解説が、非常に勉強になります!
たとえば「○○しちゃダメ!」→「○○しよう」について。
まずポイントは「ダメなことより『やっていいこと』を伝える」こと。その理由は、人生経験がまだ少ない子どもは、ダメ出しされても「ダメなのはなんとなくわかったけど、じゃあ、一体どうしたらいいの?」と、内心困っていることもあるから。

だから、具体的に「(廊下では)端っこを歩こう」「(友達と上手に関わるためには)こういう時は『ボール貸してくれる?』って聞いてごらん」など、やっていいことを伝える。すると、適切な行動がわかりやすくなり、素直に受けいれやすくなるそう!

うちのおてんば娘たちにも、「飛び出しちゃダメ!」じゃなくて「手をつなごう」と言い換えていこうと思います!

子育ては「イライラするもの」、親は「つい怒ってしまうもの」

この本では子どもへの声かけだけではなく、毎日がんばっている親に向けても「がんばりすぎないで」「見方を変えてみて」「妥協も必要ですよ」といったメッセージが詰まっています。
全7章のうち、最初と最後の章は子どもへの声かけではなく、親に向けた声かけ(考え方)変換例になっています。

たとえば
「子どものため!」→「自分は自分、子どもは子ども」(子どもとの上手な線引きが、親がどーんと構える極意)
「がんばります/がんばらせます」→「できません」(できないものは「できません」と伝えていい)
など。

個人的には「自分は自分、子どもは子ども」という声かけ変換にはハッとさせられました。
つい「自分のことは後回し」にし、それをしない夫にイライラ…としていたのですが、これからはしんどくなる前に「わたしはわたし!なんとかなる!」と思い直そうと思います!

タイトルに「発達障害&グレーゾーン子育て」とありますが、本の中ではとくに線引きはなく、どんな子どもにも伝わりやすい方法が紹介されています。本書内のコラムでは実際に発達障害もしくはグレーゾーンの子どもに関するQ&Aも多く、著者自身の経験に基づく回答例は非常に参考になりますよ!

「伝わる声かけ」は、親から子への愛情の見える化!

読みながら、「伝わる声かけ」というのは、単に「言うことを聞かせる」ためのものではなく、「愛情の見える化」になるんだな…ということに気づきました。
「伝わる」ということは、つまり子どもに「寄り添い、信用し、導く」言葉であるということ。
そういった言葉で日々のコミュニケーションができるようになれば、「お母さんは自分のことをこう思ってくれている」ということが、子どもにもよりきちんと伝わるはず。

子育てという、ゴールも正解もよくわからない深い森の中で、日々「もっとがんばらなくちゃ」「どうにかしなくちゃ」と、つい力が入り過ぎてしまう…そんな方にこそ、ぜひ読んでほしい1冊です。

「こういう考え方もアリか」「言っても聞いてくれなかったのはこういう理由だったのか」…といった発見と納得がたくさんありますよ!

幼児ママだけでなく、思春期のお子さんがいるお母さんにもオススメです。

『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』
著:大場 美鈴
発行:あさ出版
定価:単行本(ソフトカバー)1,760円(税込)/Kindle版(電子書籍)1,056円(税込)
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【わたし的評価】
満足度   ★★★★☆
実践度   ★★★★☆
読みやすさ ★★★☆☆
わかりやすさ★★★★☆

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執筆者

ライター 河瀬 みこと

大学卒業後16年間、教育関連企業で編集・マーケティング業務を担当。第一子妊娠時に退職。その後保育士資格を取得。二児の姉妹を育てながら、編集・ライター業に邁進中。
2023年春より、念願の「食堂+寺子屋 nuinu(ぬいぬ)」開業。

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