【未来をたくましく生き抜くために】わが子のコミュニケーション能力を高めるためには、"場数を踏ませること"が大切!

【未来をたくましく生き抜くために】わが子のコミュニケーション能力を高めるためには、"場数を踏ませること"が大切!
【教育の専門家が解説】子どもが成長して社会の中で生きていくのに必要な「コミュニケーション力」。その力を幼児期から育むために親ができることを家庭教育アドバイザーのTERUさんに教えてもらいました。
目次

前回の記事では、これからの時代を生きる子どもには、これまで以上にコミュニケーション力が重要で、そのためにまずは家庭での関わりが大切だとわかりました。

今回は子どものコミュニケーション能力を高めるために親ができることを、さらに具体的に家庭教育アドバイザーのTERUさんにお聞きします。

一口にコミュニケーションといっても、相手や人数、立場などによってさまざま。将来、どんな場でもうまくコミュニケーションがとれるようにするには、どうしたらよいのでしょうか。

幼児期からコミュニケーションの場数を踏むことが大事

子どものコミュニケーション能力を高めるため、幼児期から何ができるのでしょうか

おやこのくふう編集部 編集部

コミュニケーション能力を高めるためには、まずなによりもコミュニケーションの場数を踏むことが大切です。話し方や聞き方のようなスキルではなく、とにかくたくさんコミュニケーションの経験を積むこと。

そして大切なのは、幼児期からなるべく幅のあるコミュニケーションを経験させることです。

幼児期の経験がコミュニケーションの基礎になる

幼児期の子どもはとても柔軟で、経験したことをどんどん吸収することができます。

大人になるにつれて「自分はこういう人間だ」と個を確立していきますが、「自分はコミュニケーションが苦手だ」という認識が一度確立されてしまうと、コミュニケーションを上達させることが難しくなります。

一方で、小学生ぐらいまでにいろんな人とコミュニケーションを取るのが当たり前になっていれば、そうは思いにくいものです。 そのために、柔軟な幼児期からコミュニケーションの場数を踏むことが大切なんです。

誰とでもコミュニケーションをとれることも大切

幅の広いコミュニケーションも大切とのことですが、具体的にどんな内容でしょうか。

おやこのくふう編集部 編集部

たとえば年齢であれば、自分と同い年の子どもだけでなく年下・年上など幅広い年齢の人との会話を。性別であれば、男女関係なくコミュニケーションの機会を持つこと。
それから、一対一だけでなく複数人との会話大人数の前で自分の意見を述べるなどいろんな規模でもコミュニケーションが取れるといいですね。

こうした経験を積んでおけば、どんな場でも堂々とコミュニケーションをとれる能力が身についていきますよ。

また、今はコロナ禍で難しいかもしれませんが、親戚の集まりなど年配の方がいる場所に子どもを連れて行くのもおすすめ。

年配の方は孫のような年齢の子どもに対して、たくさんの言葉をかけてくれます。子どものちょっとした言動を拾ってほめてくれることも多く、子どもに自信がついて表現することが楽しいと思うようになります。

子どもが迷惑をかけてしまうかも、人見知りするかも、など不安もあるかもしれませんが、できる範囲で大人の社交の場に積極的に連れて行ってあげてくださいね。

新しいコミュニケーションの形を幼児期から経験させて

そうはいっても、このコロナ禍では、なかなか人と会う機会を作るのが難しく、悩ましいところ。
ですが、むしろ今の状況だからこそ、やっておきたいコミュニケーションもあります。

SkypeやLINE、Zoomなどのオンライン通話を活用して、親戚や友だちと会話してみましょう。
小学校以降ではオンライン授業が取り入れ始めていますし、社会人になってからも仕事でこうしたコミュニケーション方法を活用していくことになりますから、いい練習になります。

目の前にリアルな相手がいない状態で、複数名が画面上に表示されている状態で…など、これも大切なコミュニケーションの場数のひとつです。

話せなくても心配なし!コミュニケーションの場にいることが大切

集団の中で話せないわが子を見ると不安になる親も多いですよね

おやこのくふう編集部 編集部

コミュニケーションの場数を踏むことの大切さをお話してきましたが、それは話すのを強要することではありません。
たとえコミュニケーションがとれなくても、そういう場にいることが大切なんです。

じつは私も、コミュニケーションが得意な方ではありませんでした。

大人数の場では常に遠くから見ているだけの超慎重タイプ。中学生になってやっと、親しい友だちといるときに限ってコミュニケーションがとれるようになっていきました。

これは、小さい頃から大人が集まる場でいろんな人が話しているのを観察して吸収していたからだと考えています。
観察したある大人の言葉をそのまんまコピーして友だちとの会話に使うこともありました。それに対して周りが反応してくれるという経験を重ねて、自分のものにしていったんです。

小さい頃の私のように、人が集まる場でコミュニケーションがとれない子も心配はいりません。
大切なのはコミュニケーションがとれる場にいること。そこにいるだけで吸収するものがあり、その子のスピードでその経験が後のコミュニケーションに生かされていきます。

話すことを強要してしまうとコミュニケーションの場に行くことすら嫌になってしまうかもしれませんから、その場にいるだけでOKと考えて、環境だけ整えてあげてくださいね。



■TERUさん本人が解説!【子どもの未来のために】コミュニケーション能力を育てる4つの大切なこと

* * *

コミュニケーションに限らず、いきなり「やってみて」と言われてうまくできるものではありませんよね。さまざまなコミュニケーションに触れる機会を増やしてあげることが、子どものコミュニケーション能力向上につながっていきます。

次回は、さらにこのコロナ禍でのコミュニケーションで大切にしたいことをTERUさんにお聞きします。

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お話を伺った方

家庭教育アドバイザー TERU

幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
Instagram:teru_kyoiku

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執筆者

ライター 西方 香澄

徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。

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