家庭教育アドバイザーのTERUさん解説のもと、子どものケンカを成長につなげる方法を学ぶシリーズ第3弾。前回の記事では、見守りで親がとるべき立場と声かけのポイントを解説しました。
最後となる今回は、子どものケンカに対する親の態度と、もし手が出てしまったときの対応方法について解説します。
これまでに解説してきたことからもわかるように、親は子どもがケンカしている状況を気にせず、平然としているのが理想です。焦らず、怒らず、普通でいましょう。 親が平然とした態度をとることで、子どもたちに「私は関係ないよ。あなたたちの問題だよ」というメッセージを伝えることができるからです。
子どもの大袈裟なケンカや主張の裏には多くの場合「ママ(パパ)に味方になってほしい」という気持ちがあり、きょうだいゲンカは親の取り合いが本質になっているということがあります。 ですから、親が平然とした態度をとり、子どもたちに「どんなことをしてもママ(パパ)がどちらかの味方になることはない」と伝われば、無駄なケンカに発展しにくくなります。
平然と見守りつつも、就学前などで子どもたちで解決するのが難しい場合は、ケンカが収束してきたときに「ごめんねしようね」のように促してOKです。
解決の方法が分かっている年齢であれば、子どもたちに任せて解決させるようにしましょう。
ヒートアップすると手が出るようなケンカに発展することがあります。
もし子ども同士で手が出てしまった際は、一喝しても構いません。 「どんな理由があっても手を出すことは許さないよ」と叱りましょう。
叱るときには、基本的には理由を話す必要があります。子どもに「なぜその行為がいけないのか」「誰がどんな思いをするのか」を伝えることで、子どもも納得の上で行動を改善することができるからです。
ただ、手を出し人を傷つけるといった倫理的に絶対にいけないことに関しては理由はいりません。逆に理由をつければつけるほどややこしくなってしまいます。
子ども自身も、手を出してはいけないと分かっています。ですから、「手を出すことは許さない」という親の強いメッセージだけを伝えるほうが心に残るのです。
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おもちゃの取り合いや順番争いなど、本当に些細なことできょうだいゲンカは起こりますよね。親が早く止めたい気持ちをぐっと我慢して見守り、中立な立場をとることで子どもは自分たちで解決する術を学んでいきます。
ケンカから学び子どもの成長へとつなげられるように、親はスタンスをぶらさずに見守っていきましょう!
家庭教育アドバイザー TERU
幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
Instagram:teru_kyoiku
ライター 西方 香澄
徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。
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