「とりあえず体験を」は子どものためにならなかった!幼児の習い事で自己肯定感を高めるために大切なこととは

「とりあえず体験を」は子どものためにならなかった!幼児の習い事で自己肯定感を高めるために大切なこととは
スイミング、ピアノ、英会話、幼児教室、プログラミング…たくさんある幼児の習い事。子どもに合う習い事の選び方、始める前に親がすべきこと、相性のいい先生の見極め方などを家庭教育アドバイザーのTERUさんにお伺いします。
目次

最近では幼児が参加できる習い事の種類も増え、小さいうちから習い事をすることが珍しくはなくなりました。親も「うちの子にどんな習い事をさせようか」とあれこれ考えたりしますよね。

そんな幼児の習い事ですが、始めるときはちょっと慎重にする必要がありそうです。家庭教育アドバイザーのTERUさんによると、あくまで「子ども主体」で行うことが大切とのこと。
親はどのようなスタンスで子どもの習い事を決め、始めたらよいのでしょうか。

幼児の習い事で選びたいのは「子どもが好きなこと」「家庭ではできないこと」

小さなうちからの習い事は、何を目的にするのがよいのでしょうか?

おやこのくふう編集部 編集部

まず前提として、幼児期の経験は、基本は園と家庭の2本柱で、家庭でできることは家庭で取り組むことが大切だと思っています。
ただ、ダイナミックに身体を動かすことや、専門的な技術を教えることは家では難しいですよね。そういう「家庭ではできない世界を広げる」ことに習い事を利用するのはよいと思います。

そのうえで、私は、習い事は「好きを伸ばすこと」を目的にするべきだと思います。
「家ではできないことができる」という経験は、子どもの好きな気持ちにさらに火をつける要素となります。それが上達など成果にもつながります。

子どものやりたいことをやるのが一番!

ただ、現代は習い事はたくさんあり、「いろいろなことを体験させたい」と思う親御さんもいらっしゃいますよね。
まずは体験させてみて、合いそうかどうかを見てみたいという方も多いのですが、残念ながら、体験レッスンの短い時間では分からないことがほとんど。子ども自身はなんだかよくわからないけれど、体験に連れてこられたというケースが多かったりもします。

好きかどうか分からないまま始めて「やっぱりダメだったか…」「合わなかったか」と辞めるのは、"あきらめる経験"や"できなかったという経験"を子どもにさせることになってしまいます。

ドキッ!実はまさに、親の気持ちだけで連れて行ってしまったことがあります。やはり「絶対やりたくない」で終わってしまいました。

おやこのくふう編集部 編集部

「とりあえずやってみよう」ではなく事前に興味の芽を育てておくことが大切

幼児期は「行動習慣」を作る時期です。
親が「始めても合わなかったらすぐ辞めてもいい」という考え方でいること、また"あきらめる""辞める"という経験をさせることはあまりよくありません。

無駄に"あきらめる""辞める"という経験をさせないために、まずは子どもが興味をもてそうか、好きになれそうか、その習わせたいことにふれさせてみましょう。
興味・関心をもたせるために親ができることは次の3つです。

1)親が楽しむ姿を見せること

大好きなママやパパがやっている姿を見ると子どもは興味を持ちやすいです。まずは大人が楽しむ姿を見せましょう。子どもがやりたがったら一緒にやってみてください。
親が楽しそうにしていれば、子どもも「やってみたい」「楽しいな」と感じる気持ちがふくらんでいきます。

2)「本物」を見せること

音楽であれば実際演奏しているところを見に行く、スポーツなら、試合を見に行くなど。もちろんプロでなくてもいいと思います。一緒にテレビで見るのもいいですね。

3)身の回りに「置いておく」こと

おうちの中に、その習い事にまつわる物をそっと置いておくだけなのですが、これはかなり効果的です。
親は実演できなくても大丈夫。たとえば野球のグローブ、楽器、英語の本など。
子どもが「これ何?」と気になって聞いてきたら、説明してあげましょう。それだけのことで、子どもにはぐっと身近な存在となり、興味を持ち始めます。

こんなふうにまずは子どもの興味が育つかどうか種まきをして、子どもに前向きな姿勢が見えてきてから体験レッスンなどを受けてみてください。そうすれば子どもが主体的に希望したことになるので、よいと思います。実際の体験レッスンで芽が育つかどうか、とりあえず見守りましょう。

子どもに前向きな姿勢が見えない・意思がはっきりしない場合は、体験レッスンであってもさせないほうがいいと思います。

習い事で「苦手克服」は実は成功例が少ない

苦手なことを克服させるために習い事をさせるのはどうでしょうか

おやこのくふう編集部 編集部

うちの子は体を動かすことが苦手だから…落ち着きがないから…勉強が苦手だから…人見知りだから…など、苦手を克服する目的で習い事を考える親御さんもいらっしゃると思いますが、習い事で短所を補うことに対しては私は反対です。実はあまり成功例も見たことがありません。

最初に習い事は「好きを伸ばすこと」を目的にしたい、とお伝えしましたが、それは幼児期は長所に対して時間を使うことが大切だと思っているからです。

「できることが増える」「成功体験」を積むことで、「自分はできる!」というやり切った経験や自信が生まれます。そして、自己肯定感が高まって、次のやる気につながります。

「1つの飛び抜けた長所があれば他にも伝染する」と言われることがあります。その飛び抜けた長所による自信は、大きなやる気のパワーとなり、苦手なことにも前向きになれることもあるんです。

親はどうしても短所に目がいきますし、不安になります。でも、気にしているのは親だけです。それなのに、嫌いなことを習い事でさせられても、子どもは前向きにはなれません。
苦手克服ばかりに時間をかけていると、飛びぬけた自信を身につけることができません。「できない」劣等感の気持ちが大きくなって辛くなってしまいます。

そして、成果として身につくかどうかという「費用対効果」も低いです。
せっかく時間やお金をかけてやることなので、ここは好きなことに投資をしてみましょう。

将来役立つからと親主導でやらせてしまうことは要注意

また、「将来役に立つだろう」「意味のあることをやらせたい」など、進路や未来を見すえた習い事を考えられる方もいます。
その基準は悪くはありませんし、親心としては理解もできます。ただ、将来必ず役立つからと親主導でやらせてしまうことは要注意です。

子どものやる気がなく、親主導で始めた習い事は、後々子どもが辞めたいと訴えるが確率が高いです。

やはり大切なのは、「子どものやりたい」があるかどうか。 どうしてもやらせたいと思うときは、まずは先に挙げた親ができる3つのことを試して、興味の芽が育つか誘導してみてください。

幼い頃、たくさん習い事をして、全然身につかなかったという経験をされている方もいらっしゃるかと思います。それは、楽しくないか、無理やりだったはず…。同じ経験を子どもにさせたくはありませんね。

幼児期の習い事は先生との相性が重要!「表情」と「言葉」で見極める!

やはり先生との相性は大きいでしょうか。そこを判断するにはどこを見ればいいでしょうか?

おやこのくふう編集部 編集部

幼児期は、いろんなことを鏡のように写しとっている時期です。

習い事の先生がどんな人なのかはとてつもなく大きな要素です。優秀でも優秀でなくても、その人から吸収してしまい、影響を受けます。まずは、どういうマインドの人が教えているかをしっかり見てください。経験や技術面よりも、そちらが大切だと思います。

ポイントは、いい表情でいい言葉を使っているか

厳しい雰囲気の先生でも、厳しいながらもプラスの言葉を使っている先生はよいですが、マイナスの言葉を使って厳しく接するのはよい先生とはいえません。
中には、遅れるぞ!合格できないぞ!など、できないことを煽ってやらせる先生もいます。先生の指示が絶対的で逆らえないというような雰囲気で教えるのは良いと思えません。

また、見極めが難しいのは、いつもニコニコと同調しているだけの先生がいいというわけではないということ。子どもたちに自立させるために、きちんと考えたうえであえて厳しい表情をしている先生もいます。

見極めるポイントは、レッスンや授業後に先生にどれだけ笑顔があるか
授業(レッスン)中は規律を大切にして厳しい表情でも、終わったら頑張ったね~と笑顔になれる先生だと、その心根は子どもにも伝わるものがあると思います。

また体験レッスンと教える先生が違う場合もあるので、実際に教える先生とコミュニケーションを取ってください。見極めは、1回ではなかなか難しですが、親が直感的に「アレ?」と感じる時は良くないケースが多いですね。

TERUさんがYouTubeで解説!「子どもを伸ばす習い事サポートガイド」





習い事は子どもがやりたいことを選ぶのが一番!
次回は、「子どもが習い事を辞めたいといったら?」など、習い事を始めてから出てくる悩みについて、TERUさんにお話をお伺いしていきます。

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お話を伺った方

家庭教育アドバイザー TERU

幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
Instagram:teru_kyoiku

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執筆者

ライター 赤司 陽子

大学卒業後、製薬会社での勤務を経て、大手教育関連企業に転職。約10年間幼児教育・小学生教育事業に携わる。その後夫の海外赴任に随行し、アメリカで出産・育児を経験。多様な価値観に触れる。帰国後、フリーのプランナー・エディター・ライターとして活動中。現在、5歳女子・3歳男子の年子育児に奮闘中。

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