体力を持て余し気味な子どものおうち時間に!体幹トレーニング「6つのどうぶつ歩き」で運動の基礎力UPを

体力を持て余し気味な子どものおうち時間に!体幹トレーニング「6つのどうぶつ歩き」で運動の基礎力UPを
【専門家監修】幼児の運動におすすめ!動物になりきって動くことで楽しく体幹の筋肉を鍛えられる「クマ歩き」「アヒル歩き」「ワニ歩き」「カエル跳び」「アザラシ歩き」「クモ歩き」を紹介します。
目次

体幹(たいかん)とは人の体の胴体部分。
その胴体の中心を貫く脊髄のまわりにある腹筋や背筋などコアな筋肉は「体幹筋」といい、体をしっかり支え、バランスを取るのに欠かせないものです。

トランポリンコーチの河村和哉さんによると、幼児期から遊びや運動で全身を使った動きを経験することはとても大切で、それによって体幹が強く、体幹筋の使い方を身につけることができるといいます。

体幹がしっかりしていると

  • 姿勢がよくなる
  • 将来スポーツを始めたときにいろいろな動きがしやすくなる
  • 運動の基礎能力の底上げにつながる
  • などのメリットがあります。

    ふだん多くの幼児のレッスンを担当している河村さんがおすすめするのは、いろいろな動物になりきって歩く「どうぶつ歩き」。

    ふだん歩いているだけではあまり使わない体幹筋を、動物の動きをまねすることによって楽しく、上手に使えるようになるとのこと。やり方を教えてもらいました!
    見出しの星は難易度です。3段階で示しているので、取り組む際の参考にしてください。

    1.クマさん歩きでノシノシ【難易度:★☆☆】

    まずは簡単なクマの動きから。腕の筋力にも腹筋にも効果的です。

    【動き方】
    両手両足を使ってクマさんになりきってノシノシと歩きます。ヒザを床につけずに、腰をできるだけ高く上げるのがポイントです。うまく前進できるようになったら、後ろ歩きにも挑戦してみましょう。

    子どもへのオススメ声かけ

    ハイハイと勘違いする子が多いので「ハイハイじゃないよ。ヒザはつけないで、お尻を高ーく上げて歩こうね」

    2.アヒル歩きでガァガァおさんぽ【難易度:★★☆】

    しゃがんだ状態で歩くので、太ももの筋肉が鍛えられます。
    和式トイレを使わない今の子どもは「しゃかんでね」と言われても、うしろにコロンと尻もちをついてしまうことが!

    【動き方】
    しゃがんだ状態で手を後ろでつなぎ、そのまま前に歩きます。踏み出すときに、後ろになる足は少しかかとを上げると進みやすくなります。
    うまく前進できるようになったら、後ろ歩きにも挑戦してみましょう。

    子どもへのオススメ声かけ

    尻もちをつきそうなら「うしろにコロンとしないようにがんばろうね」。前にうまく進めなければ「踏み出した足はベタッと全部ついていいんだよ。進むときだけ、つまさきを上げて。普通に歩くときと一緒でいいよ」

    3.ワニ歩きでそーろそろ【難易度:★★☆】

    こちらは少しランクアップ。腕で体を持ち上げ、体勢を低くして進みます。「トカゲ歩き」とも言いますね。

    【動き方】
    うつ伏せの状態から腕を立てて全身を持ち上げ(腕立て伏せの体勢)、両手、両足を開き、しっかり床をつかみながら重点を低くして前に進みます。ひざも床につかないように!両手の指は外側に向けると、比較的前進しやすくなります。

    子どもへのオススメ声かけ

    腕の力が足りないと、お腹を上げるのに若干、苦労するかもしれません。「おなかは床につけちゃダメだよ」と促してあげるといいでしょう。

    4.カエル跳びでぴょ~ん♪【難易度:★★☆】

    こちらは手も足も使う全身運動。一見、簡単そうに見えますが、動きをなかなか理解できない子もいます。年長さんぐらいから挑戦してみるのがオススメ。

    【動き方】
    しゃがんだ状態から、まず両手を前方につき、その後、手のところまで両足で跳びます。手→足→手→足と交互に動かすリズムが意外と難しいので、"手をついてから足をピョン"とテンポよく跳べるように

    慣れてきたら、足を閉じて跳んだり、開いて跳んだり、いろいろやってみましょう。

    子どもへのオススメ声かけ

    手と足を一緒に動かしてしまいがち。「手が先だよ」「手をついてぴょん、手をついてぴょん」など教えてあげてください。

    5.足はだらーん!アザラシ歩き【難易度:★★☆】

    足は使わず、上半身の力だけで進みます。上半身をうまく動かさないと前に進まないので、腕の力、厳密には"肩の使い方"が重要になります。体幹筋を上手に使って体重を移動させるコツを身につけられます。

    【動き方】

    1. うつぶせの状態から、おなかをを床につけたまま上半身だけを起こします。
    2. 足は力を抜きだらんと床につけたまま、ヒジの裏を前に出すような感じで、肩を上下に運動させながら前に進みます。

    手を開き、指が外側になるように置くことで手首に負担がかかりません。

    子どもへのオススメ声かけ

    ついやりがちなのが、お尻を上げて、足を動かして前に進んでしまうこと。「腕は伸ばすけど、おなかは上げないよ」「体を左右に振りながら、ぺたぺたアザラシっぽく前に進んでみよう」と伝えてみましょう。

    6.クモ歩き【難易度:★★★】

    最後はちょっぴり難易度の高い「クモ歩き」です。しっかりお尻を上げると、背筋や腹筋だけでなく、三頭筋や腰、太ももの裏やふくらはぎも鍛えられます。

    【動き方】
    体育座りの姿勢から両手を後ろに付き、腰を上げた状態で前に進みます。
    足は90度に曲げ、腕は肩から手のひらがまっすぐになるようにしましょう。

    ポイントは腰をグッと上げ、お腹と背中に力が入るよう意識すること。腰を落とした状態で動いても体幹を使らないので注意。

    子どもへのオススメ声かけ

    「おへそを見てね」と伝えると、自然とお尻が上がりやすくなります。

    ***

    子どもの運動は正しくできるよりも、楽しく続けることが大切。まずは正しく動くことにこだわらず、気に入った動きを一緒に試してみましょう。

    できるようになったら、家の中でコースをつくり、「ここからここはクマさん、ここからはアヒル」など決めて動きを組み合わせるのも楽しいですね。
    牛乳パックなどを置いて「障害物をよけて進もう」とか、座布団を敷いて「ふかふかエリアでもバランスを崩さす歩けるかな?」など、アスレチック感覚を取り入れるのもオススメです。

    天候が悪く外遊びができないときも、おうちでパパやママも一緒にトレーニングしてみてください。やってみるとけっこうな運動量なので、気持ちよく汗をかけますよ。



    *室内で子どもが運動するときは、転倒したときに怪我をしないよう、周りに家具などのないできるだけ広いスペースでおこないましょう。

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お話を伺った方

トランポリンコーチ 河村 和哉

福岡県北九州市にある、日本初のトランポリンだけに特化した常設トランポリン専門教室「スペースウォーク」のインストラクター。

幼児から大人まで幅広い世代へのトランポリン指導を行っている。

Instagram@k.kazuya118newでは「毎日宙返り」を継続中!多くの人を笑顔にする「廻る人」としてファンも多い。

トランポリン教室 スペースウォーク

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執筆者

ライター 福田チヅコ

主として大手通信教育会社にて未就学児や小学生向けの教材や告知物の編集・原稿執筆を担当。

その他、女性誌やWEBでインタビューや対談記事を手がけている。

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