【神経衰弱】年齢別のポイントを押さえれば子どものワーキングメモリがもっと増やせる!教育専門家が解説する遊び方のポイント

【神経衰弱】年齢別のポイントを押さえれば子どものワーキングメモリがもっと増やせる!教育専門家が解説する遊び方のポイント
【教育の専門家・TERUさんが徹底解説!】子どもの記憶力を鍛えるには「神経衰弱」で遊ぶのがおすすめです。子どもの年齢別に、知識習得にもつながる題材の選び方や親が意識したい声かけのポイントを紹介します。
目次

学習面はもちろん、社会で人と関わりながら生きていくうえでも大切なスキル「記憶」。
家庭教育アドバイザーのTERUさんによると、子どもの記憶力(ワーキングメモリ)を効率よく鍛えるのには、「神経衰弱が最強!」とのこと。これまで多くの子どもたちに接してきたTERUさんの経験では、これまで記憶力がグンと伸びた子は、「神経衰弱が好き」という子がかなりの割合でいるんだそう。

神経衰弱は誰もが知るおなじみのゲームではありますが、じつは1歳ごろから楽しむことができるんです。年齢別に楽しく遊べるポイントを教えてもらいます。

【1歳頃〜】色や形を使って"ひとり神経衰弱"

1歳の子どもは、4枚のカードで神経衰弱をするところから始めましょう。題材は子どもが認識しやすい「色」と「図形」がおすすめです。

台紙になる厚めの紙を用意し、折り紙を基本図形の形に切って貼ります。
基本図形とは、正方形・正三角形・円・長方形・台形・二等辺三角形・半円・平行四辺形・五角形・六角形・楕円・ひしがた・星形などのシンプルな図形です。正方形は赤、円は青というように図形ごとに折り紙の色を変えてくださいね。

同じカードを2枚ずつ作ったら準備はOKです。2種類・4枚のカードを並べ、子どもに1枚を選んでもらいます。めくったら「これは赤の正方形だね。同じのはどれ?」と声をかけましょう。次のカードをめくって同じであればほめ、違えば「これは青の円(丸)だね」と伝えてもう一度選ばせます。

このようにめくったカードについて「何色のなんという形か」を親が伝えてあげてください。そしてできるようになってきたら6枚、8枚とカードの枚数を増やしていきましょう。これを繰り返すことで記憶のトレーニングになり、色や形もどんどん覚えていってくれます。

1歳頃の子どもでも親しみやすい色と図形を使うことで、ほかの知育も進めやすくなりますよ。また1歳のうちは競争ではなく、子どものひとり遊びを親がサポートするというやり方でOKです。

【2歳〜3歳】子どもが好きなものを題材に楽しく遊ぶ

2歳〜3歳の子どもと遊ぶときには、神経衰弱の題材を工夫していきましょう。おすすめなのは、ひらがな・カタカナ・数字・アルファベット・動物・果物・乗り物など、これから子どもに覚えてほしいものを題材に選ぶこと。記憶力を鍛えながら知識の習得ができます。

最近はインターネットの無料素材も充実しているので、手作りの神経衰弱カードに活用できます。
ひらがなであればひらがな表、動物であればイラストをカラーで大きめに印刷し、台紙に貼りつけて1枚ずつのカードになるようにカットしましょう。ひらがなやカタカナは文字だけでなく絵とセットになっているものがおすすめです。

1歳と同様に少ない枚数から始め、徐々に枚数を増やしていきましょう。また、カードをめくったら「これは『あ』だね」と声をかけ、新しい知識を取り入れる手助けをしていきます。

そして、題材にぜひ取り入れてほしいのが「子どもが熱中しているもの」です。ディズニーやアニメのキャラクター、電車など、勉強とのつながりがなくても構いません。子どもが好きなものを題材にすると、子どもは熱中して楽しく遊んでくれます。神経衰弱はもとより、幼児期の知育や育脳は楽しくなければ効果が出にくいものです。

大人がこれから習得してほしいと思う知識と、子どもが好きなものをバランスよく遊びに取り入れていくのがおすすめです。

【4歳〜10歳】トランプを使った対決ルールにチャレンジ

4歳〜10歳の子どもは、これまでに作ったさまざまな題材のカードに加えてトランプも取り入れていきましょう。とはいっても最初から通常の神経衰弱のルールで行うのではなく、少ない枚数から段階を踏んで徐々に難易度を上げていってください。

そして、ひとりで遊ぶだけでなく両親やきょうだいと対決する遊び方も行っていきます。最初は「おてつきOK」や「3回めくってOK」のように子どもが楽しく遊べるルールでチャレンジしてみてください。

おすすめの題材は漢字や日本地図です。漢字は国語好きになるきっかけになり、未就学児であっても少しでも親しんでおくことで国語の学習がスムーズに始められます。
日本地図で神経衰弱を行う際は、都道府県の形とともに都道府県の名称もカードに記載します。これもまた、社会の学習がスムーズになるおすすめの方法です。

それから、まずカードをオープンにした状態でカードの配置を覚えてから裏返して始める遊び方も取り入れてみてください。通常は裏返した状態から始めますが、最初に記憶してから取り組むことで、普段の神経衰弱で使うのとは違う記憶の回路を育むことができます。


■TERUさん本人が解説!子どもの記憶力とワーキングメモリーをズバ抜けて伸ばす神経衰弱


神経衰弱を使って、記憶力を伸ばしながら知識習得もできる遊び方を紹介しました。

題材ごとにカードを作るのは手間のかかる作業ですが、その分子どもに合ったものを用意することができるので効果も高いといえます。もちろん普通のトランプでルールや声かけを工夫して行っても十分に効果はあります。おやこに合った方法で楽しみながら取り組んでみてくださいね。

line
お話を伺った方

家庭教育アドバイザー TERU

幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
Instagram:teru_kyoiku

TERUさんの記事一覧をみる
執筆者

ライター 西方 香澄

徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。

西方 香澄さんの記事一覧をみる

おすすめ記事

「知育・遊び」人気ランキング

うちの子の年齢別情報

おやこの毎日に
役立つ情報をお届けします

facebook instagram