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絵本ナビ編集長厳選【子どもの気持ちに寄り添う絵本】

お友だちの輪に入れない…恥ずかしがり屋の子どもに勇気をくれるおすすめ絵本3選

お友だちの輪に入れない…恥ずかしがり屋の子どもに勇気をくれるおすすめ絵本3選
子どもの気持ちが複雑化する幼児期。どんな風に声をかけたらいいのかわからない。そんなとき、子どもの目線に経った、子どもの気持ちに寄り添うような絵本を、読み聞かせしてあげませんか?今回は「お友だちの輪に入れない」がテーマです。
目次

うれしい、楽しい、悲しい、腹が立つ…たくさんの経験を通して、複雑な感情も持ち始めてくる幼児期。子どものさまざまな感情に、親としてはなんと声をかけてあげていいのかわからないというシーンもしばしば出てきますよね。

そんなときは、子どもの目線に経った、子どもの気持ちに寄り添うような絵本を、読み聞かせしてあげませんか?

そんな想いをこめた。、絵本や児童書に関する日本最大級の絵本ポータルサイト「絵本ナビ」の編集長・磯崎園子さんによる「子どもの気持ちに寄り添う絵本」連載。今回は「お友だちの輪に入れない子ども」にむけての一冊です。

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はじめてのようちえん。ママとはなれてすごすのは、もう慣れたよ。先生ともなかよくなった。

園長先生はちょっぴりこわい。はるな先生はとーってもやさしい。みんなで歌をうたったり、お絵かきするのも平気になった。

でもね。自由にあそんでいいよーってとき誰と遊んでいいのかわからない。どうしてもひとりぼっちになっちゃうんだ。

みんなが遊んでいるところにいけばいいけど、なんだかはずかしくって、どうしたらいいかよくわからない・・・

そんな子どもたちに、お友だちの輪に飛び込む勇気を与えてくれる絵本、ありますか?

≪磯崎さんおすすめ≫ ちょっぴり勇気を出したら新しい世界が見えてくるかも

『コッコさんのともだち』

保育園のへやのすみ。
ひとりぼっちで立っているのは?

コッコさんです。
コッコさんは、なかなかみんなと遊べません。
お庭に出ても、やっぱりみんなと遊べません。

「ふたりずつ てを つなぎましょ」

さあ困りました、コッコさん。
誰と手をつなげばいいんでしょう。
でも、ごらんなさい。あそこにもひとりぼっちで立っている子がいますよ……。

引っ込み思案のコッコさんが、少しずつみんなと遊べるようになっていったきっかけは、同じようにもじもじしているアミちゃんに出会ったから。同じ色のワンピースを着ていたのうれしくて、お互いに少しがんばって手をつないだから。

一度にたくさんのお友だちをつくるのなんて、難しいよね。だから、コッコさんみたいに、少しずつゆっくり。「この子と一緒にいるのが楽しい」と思ったら、ちょっぴり勇気をふりしぼってみてね。

『コッコさんのともだち』 (作・絵:片山 健 福音館書店)

そのほかのおすすめ2冊。お友だちを作るってドキドキするけどむずかしくないよ

『きょう、おともだちができたの』

恥ずかしがり屋で泣き虫のゆうなちゃんは今日、初めてのお友だちができたのです!「あそぼ」と声をかけてくれたのは、りなちゃん。明日も遊んでくれるかな、嬉しさと同時に不安になるゆうなちゃんでしたが……。

『きょう、おともだちができたの』 (作: 得田 之久 絵: 種村 有希子 童心社 )

『おんなじ おんなじ』

くりくりした目がそっくりな「ぶう」と「ぴょん」。あれれ、帽子もおんなじ、ズボンもおんなじ、持っているおもちゃまで! 同じものを持っていたり、同じことをする喜び。それがお友だちの入り口になるのかもしれませんね。

『おんなじ おんなじ』 (作:多田 ヒロシ こぐま社)

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お友だちはたくさん、じゃなくてもいいのです。そして、仲よくなるきっかけはささいなことかもしれません。明日は「おんなじだね」って声をかける勇気が出てくるといいですね。

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お話を伺った方

「絵本ナビ」編集長 磯崎園子

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアでも「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)

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