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みんな大好き!砂場遊びの魅力って?

親として見守りたい。0歳、1歳、2歳、3歳…砂場での遊びや学びは子どもの発達とともに変化していく!

親として見守りたい。0歳、1歳、2歳、3歳…砂場での遊びや学びは子どもの発達とともに変化していく!
【砂場遊びの専門家に取材】子どもの発達段階に応じて変わる砂との関わり方と、遊びによって引き出される力について同志社女子大学の笠間浩幸先生にお伺いしました。
目次

前回の記事では、砂場遊びの3つの特徴と子どもの発達における砂場遊びの意義を笠間先生にお聞きしました。

今回は、発達段階に応じて子どもの砂場遊びはどう変化するのか、また、その遊びを通してどんな力が引き出されるのかを教えていただきました。

子どもの発達に応じて砂場ではどんなことを楽しめる?

砂場遊びは一人でも大勢でも楽しく、年齢も性別も問わずに遊ぶことができます。そのため、子どもの発達段階に応じた遊びができることが魅力です。

砂遊びは、子どもの発達に応じて大きく5つのフェイズ(段階)で説明することができます。
目安の年齢を入れていますが、これはあくまで保育園などで多くの時間、砂遊びを行っている子どもたちの場合です。子どもの砂遊びの経験によって大きく変わります。

【フェイズ1】砂の上を歩く、座るところから

0歳ごろの子どもの砂遊びは、感覚的出会いとしての砂遊びです。
砂に触れたり、大人がする型抜きを見たりと、五感の中の主に視覚や触覚を通じて楽しみます。

また、砂場の上を歩く、座るといった動作も大事な運動です。
砂山を作ってあげたり、少し盛り上げたところを上らせてあげるだけでもいいですね。足の裏にしっかりと砂を感じながら歩くだけでも、深部感覚が育っていきます。

【フェイズ2】砂場で道具の扱い方を学ぶ

1歳ごろからは、砂で遊ばない遊びへと変化します。

砂に直接ふれるよりも、「もの」をもつことがとにかく楽しい時期です。「もの」への興味を持ち、「もの」を振回すなどしながら砂と関わっていくことで、だんだんと「もの」が「道具」としての役割を果たすようになり、手指の巧緻性が高まります。

そうして、スコップやバケツの取っ手を握れるようになり、すくう、入れるなどの簡単な作業ができるようになります。

【フェイズ3】型抜きなど砂の形を変えて遊ぶように

2歳ごろからの砂遊びは、砂に直接触れる砂遊びになります。
手で砂を掘ってトンネルを作る、水を加えた砂で泥団子を作るなど、自分からどんどん砂に関わっていく時期です。

水と砂との配分や、容器に砂を入れる量、型抜きの底を叩くときの力加減など、失敗を重ねながら繰り返すことで、微妙な操作性の向上や、科学的な物の見方が養われます。

砂遊びを楽しむうちに、やがて、容器を選んで湿った土を入れる→上から叩いて固める→ひっくり返す→底をコンコン叩いて砂からはがす→容器を垂直に持ち上げる、という一連の行動がうまくできるようになり、自分の満足がいく型抜きができるようになっていきます。

【フェイズ4】友だちと一緒に作ったり、見立て遊びができるように

3歳前後の砂遊びは、イメージと言葉が広げる砂遊びです。
生活で経験したことを砂場の中に映し込み、”ごっこ遊び”という形で想像を広げていきます。

頭の中で思いついたことを砂場で再現するというのは、とても大切なこと。
例えば、固めた砂をお好み焼きに、葉っぱを青のりに見立てて、パラパラと振りかける。
お団子を作ってあげて友だちと一緒に食べるふりをして、「おいしいね」と言いあう。
そういったやりとりが、想像もコミュニケーションも広げてくれます。

【フェイズ5】頭の中のイメージを自分が満足する「作品」として形にする

そして、子どもの発達とともに、アートとしての砂遊びに変わっていきます。

砂の表面に模様をつける、型を抜いたものを重ねて塔を作る、高さを変えたものを並べるなど、頭の中でイメージしたものを手と道具を使って形にしていきます。

型抜き遊びで、上手にできたものは残す、ダメだったら崩してやり直すという作業も、アートのひとつです。これは自分なりの“美”意識があり、自分で評価する評価基準があるということ。すべて子どもなりの表現であり、子どものアートでもあるのです。  

砂遊びでは、砂の重さや圧迫感を身体を通して感じることで、大きい穴を掘って埋まってしまったら大変なことになる…といった大切なことも感じることができます。

砂の性質を理解した上で想像力を働かせることは、危険回避にもつながります。年齢とともに、そういった自然の持つ力や怖さも学んでいけるといいですね。

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同じ場所で同じように砂で遊んでいても、扱い方もできあがるものも変わる。子どもの砂遊びがどんどん発展する様を見るのは親としても楽しいですね。
次回は、砂場で親子でもっと楽しく遊べるアイデアを笠間先生に教えていただきます。

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お話を伺った方

同志社女子大学 現代社会学部 現代こども学科教授 笠間 浩幸

専門は幼児教育学。子どもの成長・発達に関わる環境作り、中でも「砂遊びと子ども」に特化し30年以上研究している。「釧路市こども遊学館」(北海道釧路市)の屋内砂場をはじめ、全国各地で砂場作りの企画・監修に携わる。砂場遊びのワークショップも全国で開催している。

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