野菜を使った簡単「おうちマジック」雨の日は色が変わる色水遊びに挑戦してみよう♪

野菜を使った簡単「おうちマジック」雨の日は色が変わる色水遊びに挑戦してみよう♪
紫キャベツを使った色水実験を紹介します。紫キャベツを煮出した液に、酸性・アルカリ性のものを加えると…あら不思議!いろいろな色に変化します。その理由を解説します。
目次

子どもが大好きな「色水遊び」。
薄めたり濃くしたり、違う色同士を混ぜたり…色の変化を楽しむことができるのが魅力ですよね。

そんな色水遊び、季節の花や絵の具、入浴剤などを使って楽しむことができますが、今回使うのは紫キャベツ。身近なものの酸性・中性・アルカリ性の性質を調べる実験を紹介します。鮮やかな色の変化が楽しめるので、子どもたちにとってはまるでマジック!興味津々で喜びますよ。

「紫キャベツ」というと、ふだんあまりなじみのない家庭も多いかもしれませんが、スーパーで購入することができます。その紫キャベツで作った色水に、身近な調味料などを合わせると…?さぁ子どもたちと知的好奇心の種まきを行いましょう。

用意するもの

■材料
紫キャベツ液の材料
 紫キャベツ…約300g(1/8カット)
 水…1リットル

色の変化を調べたいもの
紫キャベツで作った色水に加えたときの色の変化を見たいものを用意してください。
今回用意したものはこちら!

  • レモン汁
  • 梅干し
  • 炭酸水
  • 重曹(料理用)
  • 食塩
  • 食器用洗剤
  • ■必要な道具

    • はかり
    • 調理用鍋
    • 包丁
    • まな板
    • ざる
    • 透明のプラスチックコップ
    • 実験の手順

      1. 紫キャベツをざく切りにする

      煮出すので、大きめのざく切りでOKです。子どもに手でちぎってもらってもいいですね。

      2.紫キャベツを煮出す

      大きめの鍋に紫キャベツと水1リットルを入れ、水から煮出します。沸騰後弱火にして10分ほど煮出せば、紫の色水=紫キャベツ液が完成!

      冷ましたら、透明のプラスチックコップに少量ずつ分けます。

      3.色の変化を観察する

      さてここからが実験です!順番に紫キャベツ液に入れたときの色の変化を見たいものを入れていきます。

      入れる量はアバウトでOK。子どもに自分で注いでもらってもいいでしょう。あとから何を入れたかわかるようにふせんで目印をつけるのがおすすめです。

      紫キャベツの色水はどう変化する?

      酸性のもの(レモン汁、梅干し、お酢、炭酸水、食器洗い用洗剤など)

      少量のレモン汁を入れると明るい紫になりますが…

      たくさん入れると赤くなりました!

      子ども解説

      紫キャベツの液は、すっぱいものを入れると赤くなるんだよ。すっぱい成分は「酸」と言うよ。レモン汁をたくさん入れると酸が増えてより赤くなったね。

      レモン以外にも、酢、梅干し、炭酸水、食器洗い用洗剤を入れると、色が赤っぽく変化しました。これらはすべて酸性です。

      赤色が濃いものほど、酸性が強いといえます。酸性が強いものの順に並べてみるといいですね。

      中性のもの(塩)、アルカリ性のもの(重曹)

      続いて、塩と重曹を加えて色の変化を観察します。

      写真左が紫キャベツ液。塩を入れても色の変化はありませんが(写真中央)、重曹を入れると青く変化します(写真右)。

      ※紫キャベツを煮出した液は紫色が濃く、重曹を入れた際に濃い青緑になり色の変化がわかりづらかったため、液を水で2倍に薄めています。色の変化が見えづらいときは水で薄めるのがおすすめです。

      子ども解説

      塩を入れても色は変わらないけれど、重曹は青くなったね。 紫キャベツ液に入れても色が変わらないものは中性、この重曹のように青く変化させるものはアルカリ性というんだよ。

      紫キャベツの液はなぜ酸やアルカリで色が変わるの?

      紫キャベツにはアントシアニンという紫の色素(しきそ)が含まれています。アントシアニンは、ポリフェノールの一種で、ブルーベリーやブドウ、イチゴ、なすの皮、赤しそにも多く含まれています。

      アントシアニンという色素は中性の時は紫色ですが、酸性で赤、アルカリ性で青にと、pHによって色が変化するという性質を持っています。詳しくは、弱アルカリ性で青色に、強アルカリ性で緑~黄色になりますが、強アルカリ性はアンモニアや強い洗剤などで幼児には危険なので今回は取り扱いませんでした。

      そもそも水溶液(水に何かが完全に溶けている液体)は酸性・中性・アルカリ性といった性質をもっており、pHの数値が小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性として示されます。酸性の赤い色水にアルカリ性の重曹をいれると紫色(中性)に戻る様子や、酸性とアルカリ性の色水どおしを混ぜてみる、など遊んでも楽しめますね。

      子ども解説

      紫キャベツに含まれる紫の色の成分は、酸性なら赤、アルカリ性なら青と溶かすものによって色が変わるんだよ。同じ紫の成分は、ブルーベリーやブドウ、なすなどにも含まれているよ。

      雨の日はおうち遊びのバリエーションも尽きて、ついついテレビなどの視聴時間も長くなりがちで親としてはイライラしがち。そんなときは、おうちマジックにお子さんを誘って遊んでくださいね。スーパーで紫キャベツだけ入手しておけば、気が向いたときにいつでもトライできます。

      pHの話は小さな子には難しくても、「すっぱいもの=酸」というイメージはつきやすいもの。実験後、みかんやグレープフルーツなどの柑橘類を食べたときにも、すっぱいものはお酢やレモンと同じ酸なんだよ、と話をして実体験と結び付けられるといいですね。

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執筆者

はるか

「日常のなんで?を大切にする理科育児」を実践し、日々の生活で子どもの知的好奇心を楽しく広げるヒントをInstagramで発信中。子どもの頃から理科が好きで、高校は理数科。大学ではバイオテクノロジーを学び、大手メーカーSEを経て私立大学で人の成長を支援する。キャリアコンサルタントの視点から、子育てとわたしらしく生きることの両立を応援する団体「ラシク」を2021年1月に設立。 中学高校の理科・情報教員免許。5歳と0歳の兄弟を子育て中。
モットーは「ママの世界が広がると子どもの世界も広がる」
Instagram: はるかの理科育児日記

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