【10歳までに伝えたい】意外に困っていませんか?ママの生理、どう説明する?男の子には?女の子には?パパにも伝える?

【10歳までに伝えたい】意外に困っていませんか?ママの生理、どう説明する?男の子には?女の子には?パパにも伝える?
子どもへの説明が難しいママの生理。血が出てくる=痛いと思って恐怖心を抱く子どももいる中、どのように伝えてあげるのが良いのでしょうか。医師の夫婦ユニットで性教育の普及について活動するアクロストンさんに聞いてみました。
目次

多くの女性が毎月経験する生理。子どもとのお風呂が大変だったり、体調がすぐれなかったり…と子どもとの生活の中でその影響は大きなものです。

幼児期の子どもにとって生理は未知のもの。流血=痛いというイメージも強く、どう説明して良いのか、隠したほうが良いのか…など悩む一方で、きちんと知っておいてほしいことでもありますよね。

そんな幼児期の子どもに向けた生理の説明方法を教えてくれたのは、夫婦ともに医師をしながら子どもの性教育について活動するユニット「アクロストン」さん。

小学生のお子さんがいるママ・パパでもあるお2人から、子育て世代に寄り添ったアドバイスをいただきました。

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ケガの血と生理の血は違うことを伝えよう

生理について幼児期の子どもに話すタイミングは、お風呂に一緒に入るときなどが代表的ですよね。子どもは血=痛い・怖い、と思っている子も多いので、まずは生理の血(経血)はケガで出る血とは違うことを伝えてあげましょう。

まずは女性の股から血が出てくることを「生理」といって毎月起こること、妊娠や出産につながっていることを教えてあげるといいですね。

「生理っていって、女の人は毎月おまたから血みたいなものが出てくるんだよ」

「女の人のからだの中には赤ちゃんが育つお部屋があるよ。毎月、赤ちゃんを育てる準備をするんだけど、赤ちゃんができないと準備していたものがいらなくなって、一度からだの外に出す。そのときに血みたいなものが出てくるよ」

からだに興味がある子は具体的に伝えてもOK

からだのことに興味があって、「からだのしくみ図鑑」のようなものを読んでいる子の場合には、もう少し生理のしくみについて具体的に話してあげてもいいかもしれません。

「10歳ぐらいになると、女の人のからだは赤ちゃんを産む準備をするようになるよ。

赤ちゃんが育つお部屋は内側の壁が厚くなるんだけど、その月に赤ちゃんができなかったらその壁がはがれて血と一緒におまたの穴から出てくるよ。その血でパンツが汚れないように、紙ナプキンや生理用品を使うんだよ」

このとき注意したいのは、「赤ちゃんを産む準備」に重点を置かないようにすること。すべての女性が「赤ちゃんを産むもの」という固定観念につながらないよう気をつけたいですね。

また女の子の場合、自分はまだ子どもなのに生殖的なイメージを持ってしまい「自分に起きるのが怖い」と感じることがあるので注意が必要です。

男の子も女の子も10歳ごろまでに知識を

生理の話は女の子の場合には、準備も兼ねて具体的に伝える機会も持ちやすいでしょう。しかし本来ならば男女関係なく正しい情報を知っておくべきです。

少なくとも外部から情報が入ってきたり、性を意識する10歳ごろまでには正しい知識を身につけておくとよいでしょう。小学校高学年にもなると、生理が始まる子も増えます。

そんなときに正しい知識がなければ、生理を「エロいこと」だと認識してしまったり、からかってしまうことも。

パパとはどう話せばいい?

子どもにとっての理想は両親ともに相談できることが理想ですが、とくに生理の話は、パパ側が理解がなかったり、「ママにお任せ」ということは多いでしょう。

パパに正しい知識がないことで「生理痛ぐらいで…」と言い出すような場合には、しっかり説明すべきですが、パパが全く聞く耳を持たない場合はば無理に説明しなくてもOK。

ただし、何となくタブー視しているだけで「聞いちゃいけない・知っちゃいけない」と思っている男性も実は多いもの。ママが知ってほしいと思っているならトライしてみてもいいと思いますよ。

「子どもに知っておいてほしいことだから、あなたにも知ってほしい」と伝えましょう。

「そういう話はママに任せた」という人も多いですが、娘がいる場合には「私がいないときに娘が急に生理になることもある。その時に生理用品がなくて困ることがあるかもよ?」と具体的な例を出してイメージしてもらいましょう。
「そんな時、ちゃんと子どもがパパに相談できるようにしてあげたいよね」と伝えてみてください。今のパパは子煩悩な人も多いので、きっとハッとするはずです。

不安な子どもの気持ちは否定しない

女の子の場合、PMS(月経前症候群)や生理痛などで苦しむママを見ることで、生理に対してネガティブに思ってしまうこともあるでしょう。

生理にかかわらず、子どもが「イヤ・怖い」と思うことに「大丈夫」と励ましてもあまり意味がありません。感情は変わらないので、無理に変える必要はないです。

ただし生理をママが「イヤなもの・つらいもの」と扱っていると、子どももネガティブにとらえがち。つらい状態なら無理せず、痛み止めを使ったり、婦人科で検査をして薬を処方してもらったりと、ママ自身も生理との付き合い方を考えてみましょう。

今はピルやミレーナ(IUS:子宮内黄体ホルモン放出システム)などで、つらい症状を改善する手段がたくさんあります。生理はコントロールできるものだと伝えるのも子どもの安心のためにも有効ですよ。

また、きちんと休むことも大切。なるべくポジティブな気持ちで「今日は生理だからパパにお任せね」などといって気軽に休んでください。行動は言葉以上の説得力があるはずです。

***

小学校などで授業をすると子どもたちは、性別問わずしっかりうけとめてくれるというアクロストンさん。性教育には、どちらかといえば親世代のほうが意識改革が必要だそう。

親の知識もアップデートして、生理についても男女ともが正しい知識を持てるようにしていきたいですね。

3~9歳ではじめるアクロストン式 「赤ちゃんってどうやってできるの?」いま、子どもに伝えたい性のQ&A

アクロストン著(主婦の友社)

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お話を伺った方

アクロストン

医師2人による性教育コンテンツ制作ユニット。小学生2人のお子さんがいるママとパパでもあります。小学校の保健の授業や楽しく性について学べるワークショップを日本各地で開催。子ども達に正しい性の知識を持ち、家庭内で性の話ができるようになる世界を目指して活動しています。

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