【小児歯科医に聞く】意外と知らない子どもの「歯の生え変わり」。大切なのは生え変わったあとの弱い永久歯を守ること

【小児歯科医に聞く】意外と知らない子どもの「歯の生え変わり」。大切なのは生え変わったあとの弱い永久歯を守ること
乳歯が生えそろったり、永久歯への生え変わりが始まったりと、3~6歳ごろの口の中は、さまざまな変化が大きい時期。子どもの歯についての疑問に小児歯科専門医でキッズデンタル代表の坂部潤先生に聞きました。
目次

3歳ごろに生えそろった乳歯は、6歳前後になるとぐらぐらとゆるみ始め、永久歯へ生え変わり始めます。 歯が抜けた子どもの様子はこの時期特有のかわいらしさですが、生え変わりの時期にこそ気をつけたいことはあるのでしょうか?

小児歯科専門のクリニック・キッズデンタルを運営する坂部潤先生に聞きました。

生え変わりは個人差が大きい

歯の生え変わりは何歳ぐらいから始まるのでしょうか?

おやこのくふう編集部 編集部

一般的には5歳半ごろから生え変わり始めると言われています。生え変わりの特徴として、4歳から始まるなどの目立って早い子はあまりいません。一方で、遅い子はけっこう多く、とくに男の子では6~7歳まで生え変わる様子がないこともあります。

遅れること自体は珍しくないのですが、まれに「永久歯先天性欠如」という生まれつき歯の数が少ない病気が隠れていることがあります。小学校に入学してもまったく兆候がない場合には、一度歯医者に行っておくと安心ですね。

生え変わりの順番は決まっている

歯が抜け始めると、どこが抜けてどこがまだ乳歯なのかわからなくなってきてしまいます…

おやこのくふう編集部 編集部

じつは生え変わりの順番はほぼ決まっていて、まず最初に下の前歯から、次に上の前歯、続いて奥に向かって…という形で進んでいくのが一般的です。

ただし何か問題があって、特定の歯が抜けないというトラブルもあるので、やはりこの時期は定期的に歯医者に見てもらうことが大切ですね。

歯医者で抜いてしまったほうがいいときとは?

子どもは歯がぐらぐらしていると、痛がったり怖がって食べるのを嫌がることがあります。歯医者さんで抜いてもらえるのでしょうか?

おやこのくふう編集部 編集部

生え変わりそうな歯を歯医者で抜くケースは、二つに分けられます。

一つ目は、医療的に介入したほうがいいとき。例えば、傷口から菌が入ってしまい歯ぐきが腫れてしまったときや、乳歯の脇からすでに永久歯が生えてきてしまったときです。

脇から永久歯が生えてきてしまった場合には、歯並びに影響することがあるので必ず歯医者で見てもらいましょう。

二つ目はは、歯がぐらぐらすることで日常生活に支障がある場合です。怖がったり、痛がったりしてごはんを食べない、など生活に支障がある場合にも気軽に歯医者に相談していいでしょう。

生え変わったばかりの永久歯は弱い

生え変わったばかりの歯で気をつけたいことはありますか?

おやこのくふう編集部 編集部

永久歯は、生えてから2~3年の間は「幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)」と呼ばれ、見た目ではわかりませんが、歯の表面が十分に硬くなっていません。
このため虫歯になりやすく、ひとたび虫歯になると進行も早いのが特徴です。永久歯は大人になってもずっと使い続けるものですから、いつも以上に虫歯に気をつけてほしいですね。

また、前回もお話しましたがこの時期は6歳臼歯という永久歯の奥歯も生えてくる時期です。この6歳臼歯も非常に虫歯になりやすいので、注意して磨いてほしいです。

生えかけの歯はピンポイントで磨く!

この時期の歯磨きのポイントを教えてください

おやこのくふう編集部 編集部

歯が生え変わった永久歯は、柔らかいうえに生えそろうまではほかの歯よりも下がった位置にありますよね。このため、普通に磨いていても歯ブラシが届いていません。

そのため、生えかけの歯は、ピンポイントで磨いてあげる必要があります。このとき、どうしても歯ぐきに歯ブラシが当たりやすいので、血が出てしまいがちですが、それでもきちんと磨くことを優先したいところ。磨く強さや歯ブラシを当てる方向など、コツをかかりつけの歯医者で聞いておくと、安心ですよ。

また、永久歯は乳歯よりも大きく、これまで「すきっ歯」がちだった歯並びも、歯と歯の間がしっかり詰まってきます。これまで以上にフロスをして、歯と歯の間の汚れを取るように心がけてください。

***

坂部先生によれば、生え変わりの時期までに、しっかり相談できるかかりつけ医となる歯医者を探しておくことも大切なんだとか。

歯が抜けることばかりに気を取られがちな生え変わりの時期ですが、大切な永久歯を守るためにも、ていねいな歯磨きと定期的な受診を心がけたいですね。

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お話を伺った方

小児医療専門医 キッズデンタル代表 坂部 潤

元米国UCLA小児矯正歯科客員研究員、日本大学歯学部小児歯科学教室非常勤講師、日本小児歯科学会認定小児歯科専門医、歯学博士(小児歯科学)
目黒・成城・麻布十番・代々木上原に小児歯科専門医院キッズデンタルを運営。大学病院での小児歯科専門医療の実践や米国UCLA小児矯正科への留学経験を生かし、虫歯治療や矯正だけにとどまらず、低月齢からの継続的な管理によって、子どもの健全な成長発育を促すクリニックを目指しています。プライベートでは4児のパパでもあります。
キッズデンタル

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