言葉づかい、小学校入学準備、食の好き嫌い…気になるあれこれ悩み相談室

言葉づかい、小学校入学準備、食の好き嫌い…気になるあれこれ悩み相談室
3歳~6歳。いわゆる園生活では、年少・年中・年長と呼ばれる時期。それまでの時期と比べて、子どもの世界が大きく広がります。そんな時期の子育てで生じるさまざまな悩みについて、発達心理学の専門家である、河原紀子先生に相談してみました。
目次

3歳以降は、お世話の手がちょっとずつ離れ、意思疎通もスムーズにできるようになり、親としてはホッとすることもくる半面、今までとはちょっと異なる悩みが出てくる時期でもあります。

そんな気になるあれこれについて、発達心理学の専門家でもあり、保育施設などでのフィールドワークもされている、河原紀子先生に相談してみました。
悩みすぎなくていいんだ、と気持ちが軽くなりますよ。

Q.このごろ「ウンコ」といった言葉を乱発するように。言葉づかいも乱暴になったりと気になります。(5歳男の子のママ)

4~5歳くらいになると、語彙数が大幅に増加し、聞いた言葉や覚えた言葉を積極的に使って楽しむようになります。
なぞなぞやしりとり、早口言葉を楽しめるようになるのもこの時期ですね。

そんな風に言葉への関心が高まる中で「ウンコ」といった汚い言葉を面白がって使う様子がよく見られます。

この時期の子どもは、自分の発した言葉に相手が反応し、笑ってくれるのを期待し求めるようになります。
相手に言葉で伝え、それを理解してもらうことに喜びを感じ、それらの繰り返しにより、自分の気持ちを言葉で伝えるということを学んでいくのです。

そのため、だれもが共通して笑う「ウンコ」といった言葉を何度も口にするようになるのです。

大人が過剰に反応してしまうと、子どもは伝わったことに面白さを感じ、よけいに繰り返してしまいます。
遊びのなかなどであればそのまま聞き流してもよいのではないでしょうか。

集団で話をきいているときや、電車やバスなどの公共の場などでは使わないように、時間と場所には気を付けることだけ伝えて、温かく見守ってあげましょう。

乱暴な言葉づかいも同様です。

この時期ならではのものと、気長に付き合いつつ、乱暴な言葉づかいで、お友達やまわりの人がいやな気持ちになることもあることを、きちんと伝えていきましょう。

Q.来年小学校に入学します。読み書きや計算、どのくらいできるようになっておくべきか焦ります(6歳女の子のママ)

最近は幼児教室に通うご家庭も増え、就学前に読み書きや計算、あるいは英語まで習得している子どもがいたりと焦ることも多いですよね。

生活や遊びの中で文字や数に関心がもてるように工夫することは大切です。でも、小学校入学前に習得しておきたいこととして次の4つが挙げられます。

就学前に習得しておきたいこと

  1. 自分の名前(ひらがな)を読めて書けること
  2. 困ったときにどうするか、大人に相談できること
  3. 人とのやりとりができ、自分のことを説明できること
  4. 自己信頼感をもっていること

読み書きや計算は、小学校に入ったら先生が筆順も含めて丁寧に教えてくれます。
英語は小学校3年生から必修になりますが、これも評価の対象外ですし、焦る必要はありません。

それよりも、新しいことに出会ったときにそれに取り組む力、何か困難があっても乗り越えようとする力があれば、小学校生活はやっていけます。

そのためには、自分の好きなことがあり、またできないことができるようになった経験などから自分に対する自信・信頼感をもっていること。
『3~6歳でぶつかる壁。「わが子の苦手に気づいたら」』でも話した通り、繰り返しになりますが、好きな遊びや得意なことをみつけて、それで培う自信こそが、子どもの小学校生活でも糧になっていきます。

Q.好き嫌いがなくなりません。どうしたら克服できるのでしょうか(5歳女の子のママ)

2歳のころのイヤイヤ期がまさに好き嫌いのピークかと思いますが、その後も好き嫌いってじつはなかなか減りませんよね。

学生を対象に行った調査では、子どものころに嫌いだったものを「嫌いではなくなる」のは学童期~青年期にかけてが多く、好き嫌いというのはある程度長い見通しの中で、味覚の発達とともに変化していくことがわかっています。

ただし、嫌いでなくなった人たちは、その嫌いな食材を食べる機会がある、触れる機会がずっとあったからだということも関わっているようです。

子どもがその食材を嫌いだと、つい食卓にも登場させなくなりますが、あの手この手で食卓に出すことをおすすめします。

子どもが食べなくても、大人が食べている姿をみせれば、そのうち食べられるようになることも多いのです。

この飽食の時代。たりない栄養素はそんなにありません。好き嫌いは「いつか食べられるようになれたらいいね」くらいにおおらかにとらえておくのがいいのかもしれません。

ちなみに、苦手な野菜を育ててみたら食べられるようになったとはよく聞く話です。

ピーマンやトマトなどベランダ菜園で親子でいっしょに育ててみてはいかがでしょう。 豆苗やスプラウトを水耕栽培するのもいいかもしれませんね。

参考文献:「0~6歳 子どもの発達と保育の本(第2版)」(監修・執筆/河原紀子 執筆/港区保育を学ぶ会 学研プラス)
責任編集:おやこのくふう編集部

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お話を伺った方

共立女子大学家政学部児童学科教授 河原 紀子

博士(教育学)。専門は発達心理学。著書に「0~6歳 子どもの発達と保育の本(第2版)」(共同執筆・学研プラス)、「子どもと食:食育を超える」(共著・東京大学出版会)、「ヒトの子育ての進化と文化」(共著・有斐閣)などがある。自身の研究や保育者養成の立場より、保育施設でのフィールドワークにも力をいれている。二人のお子さまのママでもある。

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