子どもを保育園に預けたいと思ったとき、何歳から預けるのがいいのでしょうか。保活の視点からの預けやすさを考えてみます。
また、子どもの年齢や発達に合わせた保育園入園の気になるポイントを、横浜市の認可保育所「ちいさなたね保育園」施設長・安江文子先生に伺いました。
保育園は自治体によって、早ければ生後57日から預けることができますが、園により受け入れ開始年齢は異なります。0歳〜1歳での入園が多くなっていますが、最近では育児休業制度の充実で2歳~3歳から入園させる人も。
しかし、横浜市のような入園激戦区では2歳以降の新規受け入れ枠が少なく、0歳~1歳での入園が必要なことが多いようです。
まずは保活の視点で見る入園しやすい年齢を知っておきましょう。待機児童は、認可保育園のほか、認可外保育園や3歳以降だと幼稚園、企業型保育園などいずれの保育施設にも入れなかった子どもの数となっています。
保育園には年齢ごとに受け入れの定員がありますが、0歳児クラスはその全てが新規の受け入れとなるため、ほかの年齢に比べて入園しやすくなっています。一方で、1歳児クラスが0歳児クラスの持ち上がりとなる園の場合、新規枠はごく少なく入園が厳しい園がほとんど。同じ理由で2歳での入園も狭き門となっています。
ただし、本当は育休の1年間は家で子育てをしたいけれど、1歳での入園が厳しいためやむなく0歳から預けている人も多いのが実情です。
そもそも0歳の受け入れがなく1歳からの園では、1歳児クラスの定員全てが新規受け入れとなるため、1歳でも比較的入りやすいといえます。年齢にかかわらず新年度が始まる4月に入園が多いので、1月〜3月の早生まれの子どもは4月時点でまだ月齢が低く、1年後の入園を選択する人もいます。
東京新聞が行った首都圏の認可保育施設の申込者に関する調査を見ると、募集枠を超えた応募の割合は0歳児で平均9.8%。1歳児は平均28.8%、2歳児は平均27.3%で、やはり0歳での入園がもっとも入りやすいようです。しかし同年齢においてもかなり地域差が大きく、中には2歳がもっとも入りやすい地域もあります。
では実際に保育園に入園したいと思ったら、いつから何をすればいいのでしょうか。一般的な入園までのスケジュールを紹介します。
4月入園の場合、10月〜12月に入園の一次申し込みがあり、1月〜2月頃に一次申し込みの結果通知があります。ここで入園が決まれば入園前手続きとして健康診断や面談、説明会などが実施されます。
一次申し込みで内定しなかった場合は、内定辞退などで空きが出た枠の二次募集がかかる二次申し込みの手続きを行います。3月頭頃に結果通知があり、一次と同様に面談や説明会に参加します。一次・二次いずれも申し込みまでに希望の保育園を見学しておく必要があるので、早めに情報収集を開始したいですね。
年度途中での入園の場合、利用したい保育施設がある市や区が公開している募集情報を見たり、市役所や区役所に直接空き状況を聞きに行ったりする必要があります。
園の見学も個人で済ませておく必要があるので、入園を考え始めたら各園の情報をインターネットやパンフレットなどで収集しましょう。月初から10日頃までに申し込み、結果がわかるのが同月の20日ごろ。そして翌月の月初から入園と、かなり詰まったスケジュールになっています。
入園する年齢により子どもとの関わりや家庭での生活で気をつけたいことを、横浜市の認可保育所「ちいさなたね保育園」施設長・安江先生に伺いました。
まず保育園に通い始めると、体調を崩す子どもが多いです。特に0歳児はまだ身体の機能も十分に発達していないので、気をつけていても断続的に体調不良の波がくると思っておいてください。
新しい環境に馴染むには精神的にも体力的にも負担が大きいものなので、0歳に限らずとも、1年目は予定通りには通えないものと覚悟しておきましょう。パートナーと共に病児保育をはじめ体調不良時に利用できるサポートを調べておく、祖父母にもしものときのお願いをしておくなど、前もって体制を整えておくと安心です。
1歳児は、自宅に帰ってからゆっくりできる体制を用意しておきましょう。1歳になると少しずつ自分の意思がはっきりしてきて、言葉や行動に出始めます。
「ちょっと待ってね」を聞けないこともあるので、食事を温めるだけの状態にしておいたり、お風呂や睡眠の段取りを夫婦で決めておいたりと、帰宅してからをスムーズに過ごすための準備を日中や週末にしておくといいでしょう。とはいっても忙しい毎日ですから、食べることと寝ることだけ考えていればあとは「できたぶんだけ」でOKです。
2歳になるとイヤイヤ期に入る子も多いので、子どもと向き合う時間を大切にしたいですね。登園しぶりが出てくる子もいるでしょう。「保育園行きたくない」「ママがいないと寂しい」なんて気持ちを伝えられると「預けるのは悪いことなのかな」と落ち込んでしまうママもいますが、ママが不安になると子どもはもっと不安になります。
「ママも頑張って働いてくるから、いっぱい遊んできてね!」「大丈夫、ちゃんと迎えにくるよ」と繰り返し伝えて、別れるときはパッと別れた方が、お互いに引きずらずに気持ちを切り替えられますよ。イヤイヤでお着替えができていなくても、パジャマのままとりあえず連れていくのでOK。子どもは親が思うよりまわりを見て考えていますから、園では園の顔になってすんなり「お着替えする」と言ってくれるものです。
ほかの年齢もですが、3歳以降はとくに生活リズムを意識するようにしてください。保育園でもクラス単位などでの一斉の活動が増えてきますから、同じ時間に寝て起きて、しっかり食べるリズムができていることが大切です。
「今日は寝ずに起きとく」とか、身体の状態にかかわらず自分の意思で「頑張れてしまう」ようにもなるので、無理して体調を崩さないように注意してあげたいですね。
また、言葉での表現が増えてきますがまだまだ表現が難しい時期です。お友だちとのトラブルなど、保育園での出来事は保育士に聞くようにしましょう。
そして、子どもが自分の言葉で保育園でのことを話してくれたら「いっぱい遊んで楽しかったんだね」「寂しかったけど頑張ったんだね」と気持ちを受け止めてあげましょう。
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保育園に預け、はじめて我が子と離れることに不安を抱える人も多いでしょう。離れることに不安なのは、それだけ大事に育ててきたということです。
子どももひとりの人。自分で自分の人生を切り開いていけます。
保育園に入園することで、親や夫婦だけで育てるのではなく、保育園や地域とみんなで子育てできる安心感を得ることもできます。
子どもも同年代の子どもとの集団生活でぐんぐん成長していきます。あなたのお子さんだからこそ、信じてあげてくださいね。
ちいさなたね保育園・施設長 安江文子
横浜市で子育て支援を行うNPO法人びーのびーので、子育て広場などの勤務を経たのち、2015年より保育園「ちいさなたね保育園」で園長(施設長)を務めています。子どもへの温かなまなざしを持ったアドバイスが魅力です。
ライター 西方 香澄
徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。
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